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膝蓋骨骨折小話 #9 恐怖に打ち勝つ意外な気分転換(33-37日目)

5度目のレントゲン検査

骨折から33日目。
約1週間前の診察時に、次回はヒザの曲げ伸ばしのリハビリを始めようとのことだったが、先週と変わりがないのか、今回は見送られた。残念。

この1か月後に推しのライブがあるのだが、ひそかにそれを目標にしていた。2daysとも行くつもりなのに・・・!
とりあえず1週間後の6度目のレントゲン検査を待とう。

ちなみに今回はヒザを曲げた状態のレントゲン撮影に成功したようだ。
撮影時、できるだけ力を抜いて、レントゲン台の端をつかんで、痛みを少し我慢したし、技師の方も足首を抑えたまま撮ってくれたようだった。
でも放射線技師さんはX線浴びて大丈夫なんだろうか?遮断するエプロンみたいなものも着ていないようだった・・・。

ニーブレース卒業

ニーブレースというヒザを固定するために太ももからすねまでがちがちに固められていたギプス装具を卒業することになった。

ニーブレースは本当に重かった。多分1㎏はあったんじゃないかな。量ってないけど。
でもそのくらい重かったし、分厚かった。しかも時期が時期だけに(初夏)暑く感じるようにもなったので、鎧のような装具を脱げることはうれしい。

新たな相棒は、ヒザだけ固定する柔らかい装具に変更に。サポーターのような感じで、膝の皿を固定するものだとか。
早速つけて歩いてみたが、なんだか「ふかふか」「ふわふわ」して気持ちが悪い。正直1㎏くらいあったと思われるニーブレース分、さぞ右足が軽くなるだろうと思っていたが、そこまで変わらない。つまり、ヒザが重いってことだ。ニーブレースは1㎏ないんだろうか?勝手な想像は勝手に崩れた。

右足のほぼ全体を固めていたニーブレースと違って、すこし心許なく、歩くのにさらにさらに慎重になる。つまずけば、絶対にヒザを曲げそうになってしまう。それじゃあ悪化して、ここまでの安静生活が無意味になるので、本当に気をつけなければ。そうおもっていた矢先だった。

卒業するも恐怖

日課である整形外科の帰り道。
いつものようにゆっくりと歩いていたところ、右ヒザに違和感を感じた。きっと疲れたんだろう早く帰ろうと思った矢先に、急にヒザの力が抜け、曲がらなくなっているはずのヒザがガクッとなって少し曲がった。幸い、迎えの車の目の前で、そこに手を付けることができたので転ばずには済んだが、痛みと恐怖が押し寄せた。

痛みは割とすぐに引いたが、恐怖だけが残った。
今までのようには歩けないのか、歩き方を変えなきゃいけないのか、目標にしているLIVEや、仕事関係の外出も・・・・すごく不安。

それからしばらくは気持ちがふさぎ込んでしまった。

気分転換に読書を始めた

いまできる気分転換は何だろう。
身体が不自由でないひとの自宅での過ごし方は限界がある。インドアなので基本困っていないと思ったが、飽き性なものでゲームはすでに飽きてしまった。

そして、いままでやっていなかったことを始める。それは読書。
大学卒業以来、活字は全く読んでいない。しかも読めないほうである。
本が読める人にあこがれる。

ずいぶん前に買った養老孟司先生の本を引っ張り出す。教養を付けたいと思って買ったんでした。だけど、難しくて途中で読むのやめちゃったんだった。
頭のいい人の使っている言葉は難しいので、スマホで言葉の意味を調べながら解読する。すると意味を調べることに夢中になってしまうため、内容が頭に入ってこなかった。そしてやめちゃった。

今回も調べながら読み進めていたが、読み進め方に気がついた。
以下が私のいまの読書ルールだ。

  1. 声に出して読む。

  2. 難しい言葉につまずいた時、すぐに調べるのでなくいったん区切りがいいところまで読んでみる。幸い養老先生の本は一章のなかでもタイトルが細かく分けられているので、区切りが分かりやすい。

  3. 区切りがいいところまできたら、わからなかった言葉を調べてみて、意味を知ってから、その文章の前後をもう一度読み、理解する。

何分頭がよろしくないので、それでも理解できないところはある。もうそうなったらお手上げ。そんなこともありますよ。あ、養老先生っぽかった。(時々、養老先生はこちらに語り掛けてくる)

1日30分、日光に当たりながら読むのをいま3日続けた。活字が苦手な私の意外な気分転換だった。正直3日も続かないと思っていた。

さて、三日坊主脱却なるか。

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