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先週、
三重県内にある「指勘建具工芸」様へ
取材に行ってきました。

組子細工を得意とされている
建具屋さんです。

私は、今年の夏
初めて組子細工を体験し、
その技術に圧倒されました。

同時に
組子技術が直面している課題を知り
もっと多くの方に伝えたいと
思ったのです。

取材で作業場を見学させて頂いた後は
ご自宅にお邪魔し
組子でつくられた建具を見せて頂きました。

こうした伝統工芸を残すために
職人さんが新たに挑戦したことは
何だったと思いますか?

それは「発信」でした。

伝統工芸の職人さんというと
どんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

ひたすら技術を磨き
高みを目指していく。

素人には分からないような
ちょっとした違いを見分ける職人の勘。

この道一筋何十年という経験……。

色々なイメージを
お持ちではないでしょうか。

でも時代は変わっていきます。
いいものを作れば売れるとは限りません。

それに、建具についていえば、
最近は伝統的な日本家屋が少なくなり
建具職人の腕を発揮する場は
減るばかり。

三代目を受け継いだご主人は
「このままではもう立ちゆかなくなる」
と危機感を抱いたそうです。

そこで新たに取り組んだのが
「発信」でした。
8年ほど前のことだそうです。

今は
Facebookやインスタグラム、
YouTubeへの投稿の他に
月1回、
組子細工体験ワークショップを兼ねた
見学会を開いて
作業場を公開されています。

職人さんが自分の仕事場を
一般に公開するなんて
普通はないですよね。

だって、
自分の技が盗まれるかもしれないからです。

でも、
この技術を絶やさないためには
より多くの人に知ってもらうことが大切。
だから、
公開に踏み切ったのだそうです。

職人としての仕事をしながら
見学者へ説明をしたり
作品や製作過程をSNSにアップする。

ハッシュタグひとつつけるのも
苦労したとおっしゃっていました。

でも、コツコツと発信をしたことで
色んなところから声がかかるようになり
お客様の範囲も広がったといいます。

テレビなどのメディアに
取り上げられることも増えています。

どんなに優れた技術や商品があっても
知ってもらわなければ
どうしようもないわけで
やはり「発信」って大事だなと
改めて思いました。

つまり、
結果の出る発信力とは
文章が上手いとか
写真がきれいとか
そういうことではなく

「ずっと継続できること」だと
私は思います。

苦手だからと逃げていては
誰かの目にとまることも
ないのですから。

そんな大事なことを教えて頂いた
取材でした。

取材した内容は
来月早々には公開できるように
これから記事作成に励みますね!

それでは、また。

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