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#1 省エネルギーの進め方―「事実」を把握する(1)

こんにちは。

自分のこれまでやってきたことの棚卸しを兼ねて、環境関係のマガジンを始めました。

会社員時代、環境部門で環境マネジメントシステムの構築や、エネルギー管理者として省エネの推進、公害防止管理などの仕事をしてきました。でも、活動も一巡してしまうと、すぐ行き詰まり、いつまで経っても「節電」「分別」「ペーパーレス化」から先に進まないという壁にぶち当たりました。

上手くいったこともそうでないことも、色々やってみて気づいたことがありました。そんなことを少しずつまとめていきたいと思います。

今回は省エネの話です。

1.スタートは数字の把握から

どんなことでもそうですが、大事なことは現状を把握すること。「いつ」「どこで」「どれくらい」「どのように」使っているのかを知ることです。

「見える化」と言われたりします。フロア毎、設備毎と、細かく把握できるに越したことはありませんが、計測やデータ収集のためにはコストがかかります。まずは全体の状況を見てみることがオススメです。

「スマートメーター」をご存知でしょうか?

従来の電力メーターは円盤がグルグルとまわっているタイプのものでしたが、「スマートメーター」はデジタルで電気使用量を計測し、通信機能を持つメーターです。

スマートメーター(家庭用)

経済産業省の資料によると、日本国内では2024年度末までにスマートメーターの導入を完了する予定で、メーターの取り替え工事が進められています。

工場など、高圧の電気の供給を受けているところでは、既に取り替えが完了しています。

スマートメーターになると、下図のように時間毎の電気使用量も知ることができ、自分がどんな電気の使い方をしているのかが分かります。

図は私の家のある日の電気使用状況です。

これを見るとこんなことが分かります。
例えば昼の12時~15時は留守にしていて、照明も空調もテレビなどもつけていない状態です。すると、この時間帯に使っている電気は、常に電源の入っている冷蔵庫、WiFi、家電製品の待機電力だったりします。

このような電気使用量の詳細を見ることができるWEBサービスは、電力会社各社が提供しています。例えば、「中部電力 WEBサービス」のように、「契約している電力会社名、WEBサービス」で検索すれば、その電力会社のWEBサービスのサイトが表示されます。会員登録すれば、自宅の電気使用量の実態を見ることができるのです。

法人の場合も同様に法人用のWEBサービスがありますので、そこで詳しく見ることができます。

従来の電力メーターが設置されていたときは、ひと月単位での使用量しか知ることができませんでしたが、スマートメーターなら、毎月、毎日、毎時間の使用量を知ることができるのです。

どんな電気の使い方をしているのかという傾向を知ると、「何に使ったんだろう?」と関心を持つようになったり、「何もしていなくてもこんなに使っているのか!」と気づいたりすることができます。

毎月の電気使用量や電気代だけでなく、こうした機能を使ってまずは自分たちの電気の使い方を把握していきましょう。


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