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#2 省エネルギーの進め方―「目標」を設定する

省エネルギーを進めるにあたっては、まず「いつ」「どこで」「どれだけ」の電気を使っているのかを知ることが大事です。

今はスマートメーターの導入も進んでおり、毎月の使用量だけでなく、毎日、毎時間の使用量を知ることができるようになっています。前回の記事ではその詳細をご紹介しました。

今回は「目標の設定」です。

目標を設定する

会社の場合は、光熱動力費として予算を計上していると思います。前年の使用量を参考にしながら、毎月の予算をつくっておられる方も多いのではないでしょうか。

その「予算」に対して、少し厳しめな目標を「挑戦目標」として設定してみます。

例えば前年同月の95%くらいに設定します。

こちらは家庭用の場合の事例になりますが、中部電力のWEBサービスでは、前年同月に対する比率または目標金額を設定することができます。

中部電力のWEBサービス「カテエネ」の目標設定画面

私ははじめのうちは95%に設定していました。そして2、3ヵ月様子を見て、もう少し頑張れそうだと判断し、今は90%に設定しています。

設定すると、目標金額と期間中の見込み金額、現時点での金額がグラフなどで表示されます。

グラフの緑の線が目標値、赤の点線が「今のペースで使い続けた場合の予測金額」、赤の実線が「現時点での金額」です。

このグラフは私の家の状況です。これを見ると、今月の見込み金額は目標の半分程度になっています。前年の電気使用量が多すぎたのと、このWEBサービスで自分の電気の使い方を見ることができるようになって、随分省エネを頑張った成果(←自画自賛)が見てとれます。

大事なのは状況をこまめにチェックすること

こうしてグラフで見えると、何だかモチベーションが上がりませんか。
でも油断は禁物。

大事なことは、1日1回でもいいので、こまめに状況をチェックすることです。急にグラフの傾きが大きくなっていたら、1日の使用状況を確認して、改善できることはないか探します。

期間が終わりに近づいてくると、こんな風になります。

これは12月から1月にかけての状況ですが、ご覧下さい。見込み金額がほぼ目標金額と同じ。うっかりすると目標を超えそうです。

暖房もガンガン使いましたし、12月中旬以降グイッとグラフの傾きが上がっています。これはマズイと思って、できることを探しまくりました。そして、何とか目標金額すれすれのところまできたところです。

こうなると、何としてでも目標をクリアしたくなります。
この心情を起こさせるのが、「目標設定」と「グラフでの見える化」の効果。ちょっとゲームをしているような感覚です。

クリアするには、1日の電気使用量をいくつに抑えればいいか、大体予測がつきます。

そして、人間追い込まれると、色んなアイディアが浮かんでくるようで、「もう省エネはやりつくした」と思っても、まだまだできることがあることに気づきます。

具体的に何をしたのかは、改めてご紹介します。

省エネに取り組むには、「ちょっと厳しめの目標」を設定することと、ここでご紹介したようなグラフでの「見える化」がポイント。

少し規模の大きな事業所なら、フロア別、部門別などにグラフを分けることもできるので、それを社員に共有することも有効です。

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