「ヤマト少数民族文化論」工藤隆
「ヤマト少数民族」という語感が若干わかりづらく、興味を惹かれて手に取ってみました。一言で言ってしまえば、「日本という国は少数民族によって建国された」ということなのですが、この説明だけだと色々な解釈が可能です。
まず、そもそも「国家」を形成した時点で(著者も指摘している通り)「少数民族」とは言えません。また、国家全体が単一の「少数民族」によって建設されたのか、あるいは「先住民族」を「少数民族」が支配した、というような論調なのか、という論点もあります。本書では、日本は複数の「少