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集合論

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記事一覧

【集合論#7】合成写像・逆像・逆写像

合成関数f:A→B

g:B→C
という2つの写像があるときに
fでAをBにして、その後、gでBをCにする
とAからCへの写像ができる
g(f(x))

これを合成写像といい
g⚪︎f:A→C
と書く

例えば、
f:ℝ→ℝ
f(x)=2x
g:ℝ→ℝ
g(x)=x²
とすると

g⚪︎f(x)
=g(f(x))
=g(2x)
=(2x)²
=4x²

逆像f:A→Bという写像はAの元aに対して

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【集合論#6】全単射

単射f:A→Bで
∀x,y∈A
x≠y→f(x)≠f(y)
を満たす時
fを単射という

Aの違う元は違う行き先になる

例えば、
A={1,2,3}
B={1,2,3,4,5}
に対して写像f:A→Bを
f(1)=2
f(2)=3
f(3)=4
とする

この写像はf(1),f(2),f(3)どれも行き先が違うので単射

f(1)=2
f(2)=2
となったら単射でない

単射な写像

f:ℝ

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【集合論】集合とは何か?

集合とは何かものがいくつか集まったもの
桜、バラ、ひまわりなどを集めたら花という集合になる

ただ、その集合に含まれるかどうかがはっきりしないといけない
綺麗な花という集合は、「綺麗な」が曖昧

集合の要素→元
桜は花という集合の元
桜∈花

集合の表し方1.元を書き出す
花={桜、バラ、ひまわり、…}
2.元が満たしている条件を書く
花={花弁を持つ植物}

数学では後者の表し方を使う

全てを

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【集合論#2】集合の演算

和集合AとBの集合があった時
AとBのどちらかの元になっているものを集めた集合

A∪Bと書く
AとBの和集合
AまたはB
AカップB

例えば
Aを春に咲く花(桜、チューリップ、ヒヤシンスなど)
Bを木に咲く花(桜、金木犀、柊など)
とした時

A∪Bの元は
春に木に咲く花である桜はもちろん
春に咲くけど木に咲かない花(チューリップなど)や
春に咲かないけど木に咲く花(柊など)
これら全てになる

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【集合論#3】ド・モルガンの法則

ド・モルガンの法則(A∪B)ᶜ=Aᶜ∩Bᶜ
(A∩B)ᶜ=Aᶜ∪Bᶜ

この2つをまとめてド・モルガンの法則

AとBの和集合の補集合は、Aの補集合とBの補集合の共通部分

AとBの共通部分の補集合は、Aの補集合とBの補集合の和集合

ベン図を書くと明らか

明らかといえど本当にそうなのか?
やはり証明が必要

証明目標
イコールを示すから
①(A∪B)ᶜ⊂(Aᶜ∩Bᶜ)

②(A∪B)ᶜ⊃(A

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【集合論#4】べき集合

集合族集合が元になっている集合

{1}や{1,2}などの集合が集まったもの

{{1},{1,2},{1,2,3},…}

集合の集合の集合みたいなのもできる

{0,{0},{{0}},{{{0}}},…}

ある種の自然数

べき集合集合族の代表的なもの

ある集合の部分集合を全て集めてきた集合

{1,2,3}のべき集合は

{φ,{1},{2},{3},{1,2},{2,3},{1,3}

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【集合論#5】直積と写像

直積集合を2つ持ってきて、その元を並べたもの

(a,b)

高校数学でいう座標

2つのパラメータを動かせる

これを、A×Bと書く
(かけ算とは別物)

A={1,2,3}
B={1,2,3,4}
とすると

A×Bの元は
(1,1),(1,2),(1,3),(1,4)
(2,1),(2,2),(2,3),(2,4)
(3,1),(3,2),(3,3),(3,4)

Aの個数をm、Bの個数をn

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