子どもの時間

両親が娘に腕時計をプレゼントしてくれた。少しずつではあるが、時間に興味をもちはじめている。

時計の歴史を遡ると1656年にクリスチャン・ホイへンスが振り子時計を完成させ、人類は徐々に「絶対時間」の感覚や概念を身に付けていく。それが極端に進んでいったのが産業革命後、1847年鉄道時間が制定されてからだ。みんなが同じ時間に工場に出社するようになる。地方ごとに時差がなくなり、少しずつ世界中の人々が同じ時間感覚をもつようになる。

それまでの人類の時間の感覚ってどんなだったのだろうと想像すると面白い。農夫には農夫の鍛冶屋には鍛冶屋の時間があったのだろう。それは、太陽や火を頼りにしていたのかもしれない。現代のそれとは全く違い、とても有機的に感じる。

我が子を見ると、古代や中世の人類の感覚に近いのではないかと思う。
時が60進数の無機質なものではなく、左から右に進んでいくような感覚はないはず。

日が傾き、沈むまで遊ぼうという。

いつか時間の奴隷のようになってしまった。
腹が減ってないのになぜか12時に飯を食う。なぜって?12時だからだ。

我が子にもう少し今の感覚を大切にしてほしいと思った。時計なんていつかは嫌でも読めるようになるさ。

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