腹が減るケムコRPG 【 マレニア国の冒険酒場 】 (PS4)
ケムコのアトリエ!?
年にいくつもRPGをリリースしまくる元気すぎるゲームメーカー「ケムコ」の2019年春の作品はいつもとはちょっと違う酒場経営シミュレーションRPGだ。
基本システムは店やダンジョンで食材を仕入れて、拠点である酒場で調理して売り出すという流れ。ダンジョンではモンスターとの戦闘もあったりする。まぁハッキリ言ってしまえばケムコ製のアトリエなんだ。
それで知らなかったけれど元を辿ると「不思議の国の冒険酒場」の続編という立ち位置なんですね。
知ってる料理を作りまくれ!
そして本作の魅力はなんと言っても料理。アトリエのちょっと取っつきにくいアイテムではなく牛丼、オムライス、ピザに寿司、パフェにビールまで和洋中にスイーツにお酒、全部馴染みある料理ばかりだ。
しかも種類とバリエーションは600以上とかなり多く、メニューの字面を見ているだけでお腹が空いてくるぞ。
メニューは季節毎に売れるものが変わったりするので冬は暖かいグラタンや、うどんにスープを、夏は涼しく海鮮丼、夏野菜カレーにパイナップルピザでキメよう。自分で売る商品にテーマを決めてみるのも面白いぞ。
こんな喫茶店メニューも売り上げは微妙だけど楽しい。
それと料理の解説はどれも小ネタやパロディが含まれており、ステーキはスーパー食いしん坊ネタ、他にもブレードランナーやジョジョ、将太の寿司、横山三国志などやりたい放題だ。
そして仲間のレベルアップのシステムは戦闘の経験値ではなく料理を食べさせて経験値を稼ぐという変わったものになっているのも新鮮で面白い。
ガンガン食わせてレベルを上げるのだ。だが、1日に食べられる量は決まってるぞ。
そして本作は一定の額を超えたりなどの条件をクリアするとだんだんお店のランクも上がっていく。上がれば新しい仲間やダンジョンが解放されていくという作りだ。アトリエシリーズのような締め切りが特にないのでダラダラ遊んで行けるのも個人的には嬉しい。
しかし本作、面白いのは面白いのだが、やる事が前半から後半までそこまで変わらないため、作業が単調になってしまう感は否めず、目玉の料理もそのメニューの多さから選択するのが面倒になってしまうのも残念。もうちょっと作る料理を選びやすくして欲しかったなぁ。
でもまぁ全体的にはほのぼのと可愛いキャラクターと雰囲気と、骨のある難易度と、ケムコらしい超ボリューミィなシナリオ、見るだけで腹が減る料理たちになんだかんだ魅了されていました。
こりゃ次回作もアリですよケムコさん!
DATA
マレニア国の冒険酒場 ~パティアと腹ペコの神~
販売:ケムコ
開発:RIDEON
対応ハード:PS4、iOS、Android、Switch、XBOX ONE、Steam
発売日:2019年5月23日
公式サイト:https://www.kemco.jp/game/adventure-bar/ja/index.html