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Youはどうして海外に? Vol. 3 三浦 梓さん

出会ったきっかけ

梓さんと知り合いになったきっかけは、2011年の12月にGWAの国際交流会シンガポールの時に、当時シンガポールに住んでいて、今年岡山に戻って来た後輩女子のオンラインコミュニティーに参加した時でした。35年も前に、自分のそうだったので、よく耳にしていた「駐妻」という言葉そして、さらにその「駐妻のキャリアをサポート」しようとしているなんて、とっても気になってオンラインでお目にかかりました。

三浦 梓 さん

担当直入にリクルートを選んだ理由を聞いてみました。

三浦梓さんは、茨城県ひたちなか市の出身で、高校生までは、茨城県、大学、大学院は京都で、就職は東京。新卒でリクルートに入り、飛び込み営業から始まりその後、商品企画、人事を経験されたそうです。

李クートを選んだ理由として、明解な答えが返ってきました。理由は3つですと!1つ目めは、男女関係なく仕事ができる会社であること。2つ目は、尊敬する先生や先輩に聞いてお薦めの会社だと言われたこと。3つ目は、30歳で年収が1000万円になる会社一覧にあったことです。私にとって自分をよく知る先生と実際社会にでた先輩からお薦めを教えていただいたことは、今思い返しても感謝していますし、この視点に感謝しています。

元リクと言われる事について。卒業(退社)してからわかるリクルートの真価。

リクルート出身者とのイベントの様子

卒業(リクルートでは退社の事を卒業と言うのは有名ですね。)した後に実感したのですが、卒業した後の方がリクルート出身の起業家にたくさん出会いました。同じ会社にいたという事で「仲間意識」があり、初対面で一気に距離が近くなったので、そういう時にリクルート出身でよかったなと感じています。

仕事を辞めた後、その後のキャリアプランはどう考えていましたか?

入社のタイミングで10年たったら、会社名ではなく、自分の名前で生きていこうと決めていました。リクルートの場合、現在は昔ほど退職して独立よりは転職の方が多いと思います。リクルートを辞めてからは、フリーランスで仕事をしていました。イベントの司会をしたり、ライター業務などいろいろなことにチャレンジしているうちに、学生の時に私が一番入りたかった会社にスカウトしてもらったんです。アメリカ合衆国のシカゴで創立された、経営コンサルティング会社のA. T. カーニーの日本の採用責任者のポジションで入社しました。

長く仕事を続けるとしたら、どんな職種を選んだら良いか学生にアドバイスありますか?

そうですね・・・どの会社にも必要な部署、つまり、汎用性があって専門性がある仕事がいいかなと思います。人事や経理、広報、法務等の部署は、どの会社にもありますし、会社によって業務内容があまり違わないので、女性で継続的に仕事ができる(つまり辞めても復帰しやすい)ですし、最近は人事や経理、広報といった職種のフリーランスも増えているので、フリーランスとしても働ける道があると思います。

私が自分の専門性を、人事をにしたのも、人が好きという点以外に汎用性がポイントでした。冷静に自分の価値を労働市場で調査をしてみた時に、人事のスペシャリストととなったらどこの会社にも転職できますよと言われました。また最近は未経験でも、人事を採用する会社も出てきているので、人事未経験からも挑戦できると思いますよ!

主人の海外転勤の話を聞いた時には、迷いなく人生の新しい扉が開くという感じでわくわくしました。

中学生の頃は海外に行きたいと思っていた時期もありました。すが、そう思っていたことも忘れるくらい日本で働いていて、海外が出てきたタイミングといえば、友人とやっている会社で、アメリカに進出したいねという話はしていたくらい。まさか自分がブラジルに行くとは、全く想定していませんでした。聞いた後、即決し、2020年1月末にブラジルに帯同しました。

ブラジル生活になれてきたのも束の間、3ヶ月でコロナが激しくなり、日本に戻るように夫の会社から指示をいただきました。当初日本には4ヶ月くらいの想定でしたが、実際は7か月くらいは日本にいたんです。それからブラジルに戻り、ブラジルは、まもなく合計1年になります。

現在、駐妻キャリアnetという団体の代表をされてますよね?

駐妻になる事が決まった時に、「駐妻・ブラジル」で検索したら、たまたま、駐妻キャリアnetを立ち上げた方のブログに辿り着いて、日本にいる時にその方に会いに行ってたんです。立ち上げた人の想いを組んで、キャリアを継続したい女性のキャリア支援を一緒に考えたいと思いました。最初は、運営サポーターとして入って、今では3代目の代表をさせていただいています。

中学が女子校だったので、女性のみのコミュニティーは好きなんです。

男性社会の中で仕事をしていたので、駐妻キャリアnetは、久しぶりの女子だけの団体なので、女子校時代を思い出しました。女子だけの環境の場合は、自分の立ち位置を決めるのは、最初の2週間が勝負だと思っているんです。

ここで、女子校でなかった私が、女性のコミュニティーでの立ち位置がなかなか難しかったという話で盛り上がり・・・大変楽しい時間を過ごしました。

駐妻キャリアnetネットの活動と、今後の取り組みについて教えてもらいました。

駐妻キャリアnetの活動写真

参加されている女性たちは、54か国にまたがっており、参加資格は、プレ駐妻、元駐妻、元駐妻です。情報の安全性という点で、駐妻という範囲に限定しているんです。平成26~29年のデータによると、海外に住む駐妻の数は、平均で10万人くらいと言われています。

主な活動としては、キャリアカウンセリング、イベントや記事など情報発信、仕事紹介です。退職して海外赴任をして、気持ちが沈んでいる方のサポートや、その後は、現地就労に必要なビザとか、営業職の強みは何かというキャリアサポート、そして最後は、求人情報、つまり仕事の紹介ですね。

自分自身が、駐妻になるまでは、実態として情報がなくて、人事の責任者をしていた時も、面接で、駐妻経験者に会う事がほとんどなかったんですよね。

日本社会はまだまだフルタイムの仕事が中心でなので、人材不足の日本企業が、遠隔でも、1日3時間でも働いてもらうだけでもOKだし、駐在帯同を終えて日本に戻って来た後にスムーズにカムバックできる世の中にしていくという事も考えています。

女性、男性関係なく人を適材適所にあてはめていく事が大切。

今回のコロナで、リモートワークが強制的に浸透したことは凄いチャンスだと感じています。以前は、会議って対面でするものであるという感覚があったのですが、それが必須ではないと、多くの会社や人が普通に認識したのは大きいです。会えなくなったことで、リモート会議が普通になったのは大きいですね。

振り返ってみると、私も、リクルート辞める時に、レールから外れる恐怖を感じたんですけど、一度、外れてみると、全く怖くなくなったんです。やはり経験ですね。
私達の団体もインターンの学生が駐妻たちにインタビューをしていて、いろいろなキャリアや考え方がありますねと声をもらっています。100人いたら100通りのキャリアがあるよと、その中のひとりでも自分と同じだと安心すると思うんです。
なので、そういう情報をどんどん発信していきたいです。モデルケースがたくさん出てくると、画一されたキャリアケースではなく、自分はこのタイプだから、こういう風にすればいいのかなと、方向性が見えてくるとみんな安心するような気がします。

筆者のコメント


同じように企業で仕事をしていたとは言え、その時代背景が異なると、インターネットとかパソコンとかインフラ環境の進化により、出来る事が増えたようにも見えますが、やはり、全ては心の持ち方という点は、昔も今も変わらないんだなと思いました。
妻として、そして経済的自立を目指す仕事人としてのバランスを保つお手伝いをしている梓さんを応援したいと思っています。このインタビュー記事は2021年にブログに掲載したものを転載しています。


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