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へべれけに酔っ払って眠い。降りる駅をどうやら過ぎたようだが、体が働かない。

今宵もまた終着駅へと向かうことになりそうだ。
というか、毎晩死ぬほど酒を飲んで毎日終着駅に来ていることに気づいたアタシは、終着駅に一部屋借りていた。
タクシー代を考えたら実はかなりお得だ。いやいや、お得って……。寝過ごさなければよいわけだが。

仮の棲家に帰る。この安定しない体でエレベーターなしの3階はきつすぎる。息も切れ切れでペラペラの布団に転がるように寝床についた。

驚いた。家賃が安いのには理由があった。
住民全員、ゾンビだったのだ。
泥酔していたから気付かなかった。
ドロドロやん、アタシも。

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