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絵と創作に関すること

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絵を描いてて思ってることとか、創作とかのこと。 だいぶテキトーに生きてるので言ってることがダブスタ入ったりしてるかもしれません。
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#詩

カラスが低く飛んだ

カラスが低く飛んだ

カラスが低く飛んだ

みんな最初は勝ち組のかっこいい鷹や綺麗な孔雀や優美な白鳥になりたがる

けどいつの間にか結局自分は真っ黒なゴミを漁るカラスだって思い知らされる
けどカラスは賢い
カラスは不格好でも生きる選択をする
嫌われても今日をしのぐ為に必死に飛ぶ
疎まれても堂々としてる
都会のゴミ溜めでもただ生き残る方法を知っている

それでいい
カラスほど目に見えない綺麗さや誇りを持ってる鳥をボクは知

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泣かないで

泣かないで

泣かないで

弱音は吐くな
いい人であれ
嘘はつくな
精を出せ
務めて尽くせ
強くあれ
泣くな喚くな黙れ

そんな大人になるぐらいなら子供で終わりたかった
そんな感じたことを無かったことにする大人になるぐらいならさっさと校舎の屋上から飛び降りればよかった

愚かでバカで泣き虫のままのあなたが泣きじゃくるなら思いっきり泣いてしまえ
泣きまくって涙で溺れ死にそうになるまで泣け

泣いてグズグズの顔は鉄

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ヤマアラシ

ヤマアラシ

ヤマアラシ

求めるのに傷つけあう
独りで生きられないのに罵りあう
愛してるのに痛めつける
殺してやりたいほど憎んでるのに愛されたいと飢える
めちゃめちゃに壊してやりたいのに大事に宝箱にしまいたくなる

抱きしめられたいのにわざと悪態を吐く
愛してるのに奪ってしまう
愛してるのに恨んでしまう

愛してるからあなたの隣に居たいのに、全部がボクらを分かつ

「だれそがれどき」

この世と異界の壁が一瞬だけなくなる時間
その時間だけ、僕は友達と会える

「置き去り二学期」

置き去り二学期

あなたの二学期に置き去りにされた心を否定しないで
あなたが生きてきた証なんだから
誰にも否定できないことなんだから

リストカットも盗んだ煙草もオーバードーズも複雑に絡まった笑えない夜中もあなたが精一杯生きている証なんだから

「星の魚さま」

星の魚さまは村のかみさま
大昔に空から落ちてきてボクらの御先祖に恵の雨をくれたらしい

それ以来雨が降らなくなると村で一番仲のいい子供2人を選んで星の魚さまに捧げる伝統になっている

今年はボクらが選ばれて、今星の魚さまの前にいる

「窓」

映る景色は変われど
見る自分は変わらず
ただ時間と季節だけが非情にまた過ぎる

「地方都市のグリーンマイル」

暮れる西陽がこの世の終わりみたいだから

「この町」

防波堤も自分も何もかもが錆びついていく夏休み

「緑に沈む」
痛いぐらいの陽射し
狂ったように手招きする校庭の新緑
暑くてベタベタする制服
うんざりする日常
もうこのままどっか行っちゃえ
けどどこにも行けない
逃げ場なんかない
だから緑に沈んでやり過ごす
だから僕は押し黙る
だから僕はもう泣かない
だから僕はもうそこにはいない

「冷たい夏草」

ずっと終わらない
ずっとそのまま
誰もいないし誰かに助けてももらえない

冷たくて狂った終わらない夏草の牢屋

「異界の窓」

そこから逃げな
死ぬより幾分かはマシだから

「メッセージ」

この手紙は届かないかもしれない
だけど小瓶に手紙を入れて
ただ夜の海に投函する

あなたへ
もうゴールも勝利もない生存競争の世の中だけど
信じられる人が傍にいますように
あなたがあなたの人生を生きられますように

あなたの夜道に希望の朝がいつか訪れますように

「星盗み」

あの子は星を盗んだから
罪人

だから天国でも地獄でもない
罰を受ける場所でずっと独り