下戸は損か得か
私は若い頃から飲みに行くという習慣がありません。理由はほとんど酒が飲めないからです。
そういう事情もあって、会社の飲み会というのはどうも苦手です。他の人が酔って気分良さそうにしているのを見ると羨ましくなりますが、自分も同じように飲むのはまさに自殺行為です。素面で相手をするよりありません。
しかも、今の職場は同年代の社員のほとんどが新卒ないし第二新卒です。ゆえに、38歳で入社した私だけ話についていけず、疎外感を覚えることもあります。ただでさえ集団に馴染むのが不得手なのに、酒が弱いので余計にきつくなっているような気がします。
会社への帰属意識ということに関しては若手の方が近い気がしますが、彼らからすれば私も他の中年社員と同じようなものでしょう。そのため、手持ち無沙汰になってひたすら食べているという時間が長いように思います。
麻雀やカラオケなど飲み以外の手段で親睦を深められればと思うのですが、トップも中間管理職も皆酒飲みなので、まったく期待はできません。そもそも馬が合う人が少ないから、わざわざ自分で企画をする気にもならず、だったらフリー雀荘とか1人カラオケに行くかということになります。
そんなわけで、長らく下戸は損をしているように感じてきましたが、最近になって得をしている一面もあると思えるようになりました。酒が弱い人は新型コロナウイルス感染症にかかりにくいという研究成果が発表されたためです。
最初の流行から4年半も経つのに、私は一度も感染していません。不思議なものだと思っていましたが、どうやら科学的な根拠があるようです。そして、飲み会の席でこのネタを使えるのも、下戸のメリットと言えるでしょう。