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父子で「観る将」

今日は夕食後ずっと竜王戦の挑戦者決定戦をABEMAで視聴していました。実家にいると、父のパソコンで観戦できるのです。

父は74歳のアマチュア初段で、自分が指すことはありませんが、プロの対局を観戦するのは非常に楽しいようです。認知症を予防するうえでも、老後の楽しみとしては理想的でしょう。

一方、私は大学将棋部で鍛えたこともあって父よりははっきり強いのですが、ここ10年くらいは家庭や仕事との兼ね合いで将棋に触れる機会が激減しています。タイトル戦の棋譜はだいたいネットで確認していますが、リアルタイムで観戦する余裕はなく、平日だと終局後にさらっと見る程度です。ゆえに、大一番を解説&AI推奨手付きでじっくり観たことはほとんどありませんでした。

この対局は大熱戦になりました。AIの評価はどちらかに傾いている局面が多かったように思いますが、それは推奨手を指せればの話です。他の候補手だと評価値が大きく下がる、すなわち手の広い局面で正解が1つしかないのであれば、厳密には優勢であっても勝利に結びつけるのは大変です。私は、そしておそらく父も、最終盤はずっと手に汗を握っていました。それが、私にとってはとても楽しく感じられました。

普段プロの対局を観戦する時は1人ですが、仲間がいると将棋についてあれこれ語り合うことができます。父にとっても、自分より少し強い息子の意見を聞きながらだと楽しみが増すでしょう。

機会があれば、またこうして楽しい親孝行をしたいものです。

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