アリエルが壊した壁【映画 リトル・マーメイド】
美しい映画でした。
リトル・マーメイド。
海の中のCGもさることながら、海の景色、その実景に心奪われっぱなしの私でございました。
リトル・マーメイドといったら海。
朝、目覚めたら海の見える部屋で眠りたい。眼下に広がる海、という立地の家に住みたい。そんな願いを持つ私にとって、観ている間、ずーっと幸せな気持ちでいられる映画でした。
アンデルセン童話の人魚姫のディズニー版で、ストーリーは予想できるものでも、十分楽しめました。そして、ディズニーの物語はハッピーエンドだから安心して観ていられる。
アリエル役のハレ・ベイリーさんの可愛らしいことー。めっちゃキュートでした。
なんつっても、声、その声の美しさ。さすがプロの歌手。「肉声なの? この声もデジタルなの?」と思うほど、美しい声を持つ人魚アリエルでした。
それにしても、物語では人魚の世界も人間の世界も、親子関係は変わらずで、海の王トリトンも娘を心配する父親。
父親トリトンにとっては、安心や安全、安定、確実性、責任、(子供や海の世界を)守ることなどが大切なのだなぁと感じました。
一方娘のアリエルは、自由、冒険、好奇心、挑戦、前進、楽しみが大切で、喜びや希望に満ち溢れていました。
実に対照的です。
王子エリックと、女王であるその母との関係も同様で面白かった。
私自身について、ふと思いを巡らせました。
10代20代の頃は、私の心もアリエル。好奇心旺盛で怖いものなんて無かったし、思いついたことを何でもやってみたかったです。経験が少ない分、無防備で、怖いもの知らず(怖いのは親だけ)。
そして親はそびえ立つトリトン壁。私はアリエルのように親の壁をぶち破れずでした。
長子長女で、子供の頃から親も厳しかったので、なんだかんだ言っていい子の殻を捨てきれませんでした。
親がどうのというより、私自身に勇気がなくて、当時もそのことは自覚していたなぁ。そんな自分がもどかしかったのを思い出します。
無防備で、行動力も体力もあるのは、若さの特権だと思います。
自分で動いた経験が多いほど、成功体験はもちろん、そこには失敗もあるかもしれません。でも、それを克服したり回避する方法も、全てがその人だけの宝物、知恵になると思うのです。
トリトン壁は、情熱や覚悟を試すもの。
ぶち壊しても、乗り越えても、トリトンはアリエルを変わらずにずっと愛している。
そして、アリエルが手に入れた新しい世界に足を踏み入れた時、父親トリトンも、娘アリエルによって、娘を失う恐れ、新しい世界を信じられない思いなどの自身の中の壁を壊されました。
しなやかに愛らしく、力強く、自身の情熱を信じて生きているアリエルが、とても魅力的でした。
純粋に自分自身を表現しているアリエルに、私も力をもらいました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も幸せな一日でありますように。
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