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[ITIL4]現場で役に立つのか?

「ITIL(4)が現場で役に立つものではなくなった」という話を聞くこともちらほらあり、「本当?」と改めて考えてみました。

あくまで私の推測ですが、「ITIL(4)が現場で役に立つものではなくなった」には2つの前提があると思います。

1. ITIL4=ITIL4 ファンデーション

ITIL4はITIL4ファンデーション以外にもいくつかの書籍で成り立っていますが、ITIL4ファンデーションの内容だけを学ぶと確かにプラクティス(プロセス)をより具体的に理解したい方には物足りない内容となっています。

ただ、実際にはITIL4プラクティスガイドを見ると、各プラクティスの説明が旧バージョンよりも具体的かつ体系的に整理されています。(下記My ITILより有償で参照可能)

…でも現実問題としてITILの基礎を勉強する人は、資格取得という目的込みで研修を受けるので、通常はITIL4ファンデーション研修を受ける訳です。そうすると、ここで受講者が得たい内容と実際の内容にミスマッチが発生します。

2. 現場=IT運用保守の現場

もう1つの前提事項は、実際に研修を受ける人がいる現場とは、ITの運用保守現場であることが多いということです。

これはITILの歴史的背景や現実的な活用フェーズから考えると当たり前なのですが、ITIL4は運用保守担当に特化したような内容ではなく、DX時代におけるサービスマネジメントの在り方の基礎を理解するための書籍になっています。

なので、結論、「IT運用保守担当がプラクティスの基礎を学ぶためには、ITIL4ファンデーション研修は物足りない」ですね。

かといって、上位資格に挑戦するのも現実的にはハードルが高いとすると、プラクティスガイドを中心とした研修があってもよい気がします。

受講する人の担当業務に応じて、プラクティスの深さに濃淡をつけながら、サービスバリューチェーンを作るようなワークショップ型の研修をイメージしています。

・・・よし、やってみるか。

本日は以上です。ありがとうございました。

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