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[SIAM™ Q&A]⑤SPが辛いだけでは?

Q:SIAM™はサービスプロバイダをコントロールするための仕組みで、サービスプロバイダにとっては辛いだけではないでしょうか?
A:SIAM™はエコシステムです。顧客組織、サービスインテグレータ(SI)、サービスプロバイダ(SP)すべての関係者がWin-Winとなる仕組みを目指しています。(現実的には辛いケースもあるかもしれません…)

SIAM™は、実態としてサービスプロバイダをコントロールするためのフレームワーク、もしくはベンダーマネジメントのフレームワークとして活用されるケースが多いと思います。

なので、実態としてSPが辛いケースはあるかもしれません。

ただ、単にコスト削減や品質向上を目指して、SPに対するコントロールを強化するだけでは、中長期的にSPと良好な関係を構築し、価値を継続的に高めていくことはできません。

なぜなら、(外部の場合は特に)SP、そしてSIにも、それぞれの組織のサービス戦略があるからです。ビジネスですからね。SIAM™では、SI、SPのそれぞれのサービス戦略を共有してもらい、一緒に中長期的な方向性を議論するような戦略委員会がガバナンスとして定義されていたります。

では、どうすれば顧客組織、SI、SPが持続可能なWin-Winの関係性、エコシステムを構築することができるでしょうか。

キーとなるのは、コラボレーションです。

SIAM™でも様々なコラボレーション施策例が紹介されていますが、私自身は、「コラボレーションアグリーメント、または行動指針の策定と共有、定着化」が効果的だと考えています。

日本は文化的なレベルでコラボレーションを大切にしてきた経緯があるため、逆にコラボレーションアグリーメントや行動指針のような、文書による可視化があまり得意ではありません。その結果、コラボレーションの範囲もサイロ化し、新しいSPをエコシステムに組み込むことが難しい状況です。

こういった不透明性を脱するために、関係者が大切にする思いや目指すべき行動をコラボレーションアグリーメントまたは行動指針として文書化しましょう。そして、それが文化レベルで定着するまで、事あるごとに上位マネジメント、管理者、リーダーからメッセージを発信しましょう。

本日は以上です。ありがとうございました。


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