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芹沢忍
2021年7月11日 07:30
一線を越えた途端、別世界に飛び込んだかと思った。飛び込む前に見えたのは、白く霞がかった青い大型看板に、先が見えない程に白く烟った世界。色分けされたアスファルト。それはもう、くっきりと、淡いグレーと黒に近いグレーの2色に。私は送迎車に添乗していた。真っ黒な雲があったが、辛うじて雨は無かった。残る二人が無事に濡れずに帰れれば良いが、天候は保たないだろう。せめて小降りであるよう、願っていた矢