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「うつ」だった過去のわたしに聞いて欲しいことがあるんだ。
2015年夏、私は新卒1年目でうつになった。
先日とある面談の中で、うつだった過去を公に振り返る機会があった。それをきっかけに、お風呂に入りながらボーッと当時のことを思い出していた。
ゴシゴシ泡立てたシャンプーをシャワーで流しながら思った。
「うつだった頃の私に向けてnoteを書きたい」
と。
うつだったことはもう完全に過去のことで、私は「今」を生きている。
2016年以降の仕事で出会った人や親戚、友人など周りには鬱だった過去を知らない人もいる。「今」を生きているからそれでいい。
ただ、うつ病になった経験そのものがなくなることはない。この経験はずっと私の中で生き続ける。
だからこそ、当時の私に向けて書きたいと思った。
休職から退職
...実は当時のことをしっかり思い出そうと思っても、鮮明には思い出せない。普段の精神状態ではなかったわけなので、当然といえば当然か。
2015年夏、心療内科に恐る恐る向かって先生に全て吐露した。正直もうわやくちゃだったろうとおもう。だけど先生は真っ直ぐに寄り添ってくれた、そんな記憶がある。
一通り私の話を聞いた先生はこう言った
「いますぐ休職をしてください」
......そこから休職期間は約半年ほど続くことになる。
当時のあなたは、元の職場に戻ろうか戻らまいかとても悩んでいると思う。
結果として「戻らない」という決断をするのだけど、それで間違っていないから安心して欲しい。自分の直感を信じて良いんだよ。
「うつで休職をした経験が今のあなたを作っている」
うつで休職をした経験を経てあなたは「自分らしく、健やかに働くには?」ということを考えるようになっている。
休職をしてそのまま退職。
退職後に転職も一度考えたものの、週5・8時間で働ける自信が当時はまだなかったため、フリーターという道を選んだ。
次なる場所は、大学時代の青春の一つでもあったバイト先、「スターバックス」だった。
学生時代も働いていた馴染みの会社だったけど、違ったことはTHE Tokyoな立地のお台場店舗だったこと。
観光客もたくさんの場所で、来店されるうちの半分くらいが海外の方というある意味特殊なお店だったと思う。
一度働いたことのある会社だったので、スムーズに仕事復帰ができた。「新卒」を置いて、フリーターになって良いものかどうかとても悩んで決断したけれど、結果的にこれでよかったと心から思っている。
「もう一度正社員に戻ろう。」
それから約1年経過した頃のこと。
お正月がやってきた。サービス業かつ繁忙店だったので大晦日も元旦も営業、当時時間帯責任者にもなっていたので迷わずシフトインした。
大晦日に働いて遅くに帰宅。一人で年越しを迎えたときに思った。
お正月に実家に帰れないなんて、親不孝だな.......
と。上京している時点で頻繁に顔を合わせられなくなっているし、正月も帰れず一緒に過ごせないことをとても残念に思ったのだった。
その感情はそのまま
よし、土日祝も休める正社員に戻ろう。転職活動をしよう。
という決意に繋がった。
その当時少しずつ聞くようになっていた「フリーランス」という言葉、そして新卒時代の同期がフリーランスで活躍している姿をみて、漠然と自分の中で「フリーランス」という選択肢が頭に浮かぶようになっていった。
しかし、当時の自分にできることはなにもないと思っていたし、すぐすぐフリーランスをいう選択をするつもりはなかった。
転職活動を始めるも、新卒1年目で退職→フリーターという職歴ゆえか書類選考に落ち続けた。
なかなか苦しかったけれど、結果的にその経験が「手に職をつけるんだ」という強い思いに変わった。
この思いを抱いたことが、今後の私にとって大きな岐路となった。
未経験で運用型広告担当に
最初は対面のキャリア相談も利用していたが、理想とする仕事が出てこず自力で求人サイトをたくさんチェックした。
そんな中で「未経験×ライター募集」と書いてある求人を見つけた。まさに手に職がつきそうだ!と思い即応募。
ありがたいことに書類選考も通り、面接をしていただけることに。
一次面接をしてくれたのがその後私の上司となる男性だった。
営業経験やタスク管理の仕方、少しだけマーケティングの知識があることをかってくれ、無事にニ次面接へ。
そのニ次面接の中でなんとなんと「未経験×ライター募集は社内移動で埋まってしまって......」と告げられ、「運用型広告のポジションに来てくれないか?」と言われた。
運用型広告?なにがなにやらという感じだったのは間違いないが、なんとなくそれも手に職がつきそう!と二つ返事で「やります!」と言った。
再びWeb業界へ。部長と2人で二人三脚の1年間
一次面接をしてくれた部長さんが一人で切り盛りしていたポジションだった。ちょうど会社が上場を目指しているタイミングで入社をしたため、売上を伸ばすことはマスト。
右も左もわからなかったが、部長の背中をみて真似しながら、実践して身に付けていった。
今思い出しても無我夢中だった1年間で、気がつけば部長と2人で前年比3倍の売上を達成していた。そして無事に会社も上場。
ここからも嘘のようなほんとの話で、入社1年目で全社MVPを受賞していた。名前が呼ばれたときは目が点だったが数秒後には泣いていた。
キャリアで一度挫折した私がMVPをとっていた。夢みたいだった。
チャンスは突然にやってくる
MVPを受賞したときは、転職活動で自分の市場価値のなさに打ちひしがれていた頃を思い出しながら泣いていた。
「できない」ことなんかない。「できる」と信じること、進むこと。
心からそう思ったし、ずっと大事にしていきたい思いだ。
夢みたいな経験をした後は後輩も数名入ってきてチームになり、リーダーとしてチームを率いた。1年後、結婚と同時に東京を離れその会社も退職することに。
大きな変化が訪れたとき、それは「機会=チャンス」と捉えるようにしている。
結婚を機に住まいを移すことも私にとっては「機会=チャンス」だったので、前々から頭にあった「フリーランス」になるきっかけだと思った。
結婚が決まって転居が確定したときに、お世話になった部長さんに
辞める以外の選択肢はないですか?業務委託で引き続き案件を持ちたいです!
と直談判した。
部長さんは二つ返事で「いいよ」と言ってくれて、退職後も業務委託として案件を継続していただけることになった。
会社で前例のない雇用形態だったが、なんでも言ってみるもんだ!と思ったし、よく言った!と自分をめちゃくちゃ褒めた。
伝えたいこと
フリーランスとして働き始めてもうすぐ3年目を迎える。
うつだった頃は、自分がうつになったこと自体がショックだったし、病気のせいでキャリアが絶たれたことが苦しかった。
だけど、振り返れば今の私を全て作ってくれたかげがえのない経験だった。
できることなら当時の自分にこのnoteを渡したい。
自分の思うままに進んでみて!どんどん道が拓けてくるから。
という言葉を添えて。
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人生山あり谷あり、苦しい時期は誰しもあると思う。
そこからどう這い上がるかで行く先はキラキラ輝く。
無駄な経験なんてなにもないと思うのです。
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