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サンフランシスコ・ベイエリアで、ITを基軸とした事業開発を行うSerendを2012年…

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サンフランシスコ・ベイエリアで、ITを基軸とした事業開発を行うSerendを2012年に創業。在米20年を超えました。 Noteでは、主にアメリカIT業界で起こっている注目すべき事柄を、自分の忘備録も兼ねてポストしていきたいと思います。  www.serendinc.com

最近の記事

AIプラットフォームとデータ その1

AIビジネスの覇者になるには、実質、途方も無い金額を費やしてGPUを大量に購入することが必要とされるわけですが、そのAIインフラが用をなすためには、大量の学習データも必要不可欠なわけです。 その意味では、イーロンマスクのAIビジネスにはXのデータが使える。Amazon、Google、Microsoftも当然大量データ保有済みである。 OpenAI は2024年5月にReddit(2ちゃんねる的な掲示板サービス=大量のデータ)との提携を発表したわけですが、CEOのサムアルト

    • 【重要記事:エッジAIの台頭と台湾の動き】

      時代の変曲点を明確に示す重要な記事が時々あります。5月4日台湾で開催われたコンピューテックスに関するこの記事がそれにあたります。 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM247Q90U4A520C2000000/ ・生成AIが広く社会に浸透していくフェーズに突入 ・NVIDIA / TSMCの強力タッグも今後数年のビジネスピークに向けて邁進 ・生成AIはクラウド主体から機能や消費電力を端末で分散するエッジAIへと広がる ・それに

      • 年齢はただの数字に過ぎない?

        Age is just a number、とはアメリカでもよく言われるが、シリコンバレーで暮らしていると仕事でもプライベートでもそれを実感することがよくある。 70を越えていてなお好奇心旺盛で、いろんな人に会うこと、趣味、仕事を心から楽しんで人生を謳歌している人に遭遇する。そういう人の場合、何かお誘いすると、「誘ってもらってありがとう! それは面白いね、ぜひ!」という前向きな返事が素早く帰ってくることが多い。 一方、30代でも、何かお誘いしてもしばらく間が空いてごめんなさ

        • エヌビディア GTCキーノート

          エヌビディアの自社イベントGTCが3月18~20日シリコンバレーで開催された。ともかくこのジェンスン・ファンCEOのキーノートを一通りみていただきたい。英語がいまいち聞き取れないところがあっても、以下の要素を感じられると思う。 イベント自体のクオリティ:計算し尽くされて綻びのない完璧なセッション構成、コンサート会場のような盛り上がりを促す会場設営・美しくダイナミックなビデオ画像 会場の高揚感:オンラインでも伝わってくる、一時期のアップルの自社イベントにあった盛り上がり

        AIプラットフォームとデータ その1

          日本のZ世代から直接連絡が来る

          2023年12月、唐突に日本の高校一年生からLinkeInにメッセージがきた。 ・ネットで私のウェビナーの情報をみた ・将来ソーシャルビジネスをしたいのでシリコンバレーのその分野の動向を知りたい ・文科省のトビタテプログラムに応募してシリコンバレーに行きたい といった内容。ズームをして、その後も時々質問が来たりでぽつぽつやり取りが続いている。 すると2024年3月に、今度は福島の高専の女子学生から、またしてもLinkedIInにメッセージが。 ・今度学校がアレンジしたシリ

          日本のZ世代から直接連絡が来る

          【ARスタートアップMagic Leap復活か?】

          Magic Leapの名前を聞いたことのある日本人の方はどのくらいいるだろうか? ここはAR/VRが騒がれ始めた頃に忽然と現れたスタートアップで、巨額の資金調達をしたものの実態は謎のベールに包まれたままだった(筆者はディープラーニングがでてきた10年くらいまえのカンファレンスで偶然その創業者と同じテーブルになり、この人物が噂のスタートアップのメンバーかと横目で観察していた。。。)。 その後コロナになりてっきりフェードアウトと思いきやいきなり新製品を知らせるメールが(メーリン

          【ARスタートアップMagic Leap復活か?】

          ベイエリアおよび米国全体の市況と働き方最前線 (2/2)

          こちら続編をアップしました。 ベイエリアおよび米国全体の市況と働き方最前線 (2/2) | serendブログサイト (serendblog.com)

          ベイエリアおよび米国全体の市況と働き方最前線 (2/2)

          「ベイエリアおよび米国全体の市況と働き方最前線 (1/2)」

          長らく更新が滞っていたブログサイト、更新しました! 

          「ベイエリアおよび米国全体の市況と働き方最前線 (1/2)」

          サンフランシスコ ダウンタウンの現状と未来

          サンフランシスコ ダウンタウン(繁華街)の苦境が続いている。 全米都市におけるコロナ禍以前と比較した人出の戻り具合を調査した結果によると、リカバリーランキングでサンフランシスコは62都市の中で最下位という結果に。 ランキングはこちら →  https://downtownrecovery.com/charts/rankings コロナ前より人出が増えている街がいくつかある一方、驚くべきことにサンフランシスコはコロナ前の32%の人出という数字が! 考えられる理由としては

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          AI関連人材争奪戦

          シリコンバレーのジョブマーケットは現在まだら模様を呈している。テック企業大手はコロナ特需の間、チキンレースさながら人材を大幅に増やしたもののコロナが一段落したあとは一点レイオフ実施で人材調整に動いた。 ただし、AI関連はそれぞれの企業の今後の生命線というのはどの企業のトップも認識済みで、AIのスキルを持った人材の争奪戦が水面下ですさまじいことになっている。 1ヶ月前、運転中地元のポップミュージックを流すFM局 (Alice 97.3)をきいていたら、曲の間にOpenAIに

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          インドとの付き合い

          インドが米の輸出制限に続いてパソコン輸入制限を発表。中国に代わる新しいサプライチェーンのサプライ拠点として、中産階級が急激に育っている消費マーケットとして今急激に注目が高まっているインドだけれど、こうゆうニュースをきくと、したたかな国だと改めて思う。 シリコンバレーではインド系と中国系の移民が多く、能力や職種は多岐にわたるのだけど、これらの移民プロフェッショナルで優秀な人材に限って言うと、両方ともいわゆる”目から鼻に抜ける”人物が多いということ。 白人でもそういう人材はシ

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          シリコンバレー バンク(SVB)その後

          シリコンバレー バンク(SVB)経営破綻騒ぎからおよそ5ヶ月経った。その後、シリコンバレーでは生成AIブームが盛り上がり、この騒ぎがえらく遠い昔に感じられる。 シリコンバレーのスタートアップ業界との強固なコネクションと、テクノロジーに対する深い知見。それがSVBの最大の特長だったと言える。 SVBのリサーチャーがテクノロジーの最新動向についてウェビナーをよく開催していて、最近だとクライメートテックに関するものは私もよく参考にしていた。SVBと実際に取引をしていたスタートア

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