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『ウルトラマンR/B』版メフィラスが、色鮮やかな衣装を着ている点の意外な興味深さについての補足

先日書きましたこちらを始めとするいくつかの記事で、拙最推しである『シン・ウルトラマン』版メフィラスは実は拙個人的解釈によれば、歴代メフィラス星人の中で最も(名のそもそもの由来である)ゲーテ版メフィストフェレスにそっくりであり、一方2番目に推しである『ウルトラマンR/B』版メフィラスはこれ又拙個人的解釈ですが、グノーによるオペラ版のメフィストフェレスにそっくりである(ラストで討伐される点など)ということに触れました。

ところで実は、やはり筆者の個人的解釈ではありますが、『ウルトラマンR/B』版メフィラスがシンウル版メフィラス以上にゲーテ版の(そしてグノー版でもこれは一般的に踏襲されることが多いですが)メフィストフェレスに(恐らくは偶然かとは思いますが)そっくりな点が1点あります。

それは、「黒一色でなく、色鮮やかな赤系統の衣装を着ていること」です。
ゲーテ版メフィストフェレス(を舞台で演じる演者)はしばしば、色鮮やかな赤系統の衣装を着用していることがセリフでも言及されるほどに強調されますが、これは人間に擬態していた『ウルトラマンR/B』版メフィラスが本来の姿に戻って巨大化する直前に着ていた衣装が赤に近いオレンジ色を基調とすることに似ていなくもないです。

一方、グノー版とは違う『ファウスト』のオペラ化版にはイタリアの作曲家・オペラ脚本家として活躍したボイト(ボーイトとも)による『メフィストーフェレ(メフィストフェレスのイタリア語発音)』もありますが、ここでのメフィストフェレスはシンウル版メフィラスのように黒い衣装を着用していることが強調されます。
なお、ボイト版のメフィストフェレスも討伐されずに姿を消します。

<推し活独単語>
赤:rote 
オレンジ色:orange 
黒:schwarz 
(参照:三省堂「ベーシッククラウン独和・和独辞典小型版」(2018年版)、アプリ「DE-JA辞書」)

<参考文献>
河原廣之訳・注釈・編集『対訳 メフィストーフェレ』おぺら読本出版、2020
山下肇、前田和美訳『ゲーテ全集3』潮出版社、1992
ピクシブ百科事典「メフィラス星人」の項


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