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そもそものデザイン的美醜観が歪んでいるのでは?_Lexus LBX

※この記事はLexus LBXのデザイン部分に対する批判です。Lexusが大好きな方、購入を検討している方はブラウザバックを強く推奨します。


こんにちは、千弥です。

ごめんなさい、また批判記事なんです。

昨年に発表されたLexus LBXですが、単刀直入に言うと、ダサいというより何かがおかしいという感想を抱きました。


当初、ヤリスクロスをベースとするSUVが出ると聞いていたので、ヤリスクロスの面影を残しつつLexus RXのようなデザインコンセプトを踏襲するものだと考えていました。

そして出てきたのがこれ。


フロントフェイスはスピンドルグリルでもなく、ヤリスクロスの端正な造形でもなく、2010年代の古臭いド直球キーンルックに回帰。
特に、グリル部分を凸面にし過ぎなことや、ヘッドライトがやけに後退したデザインは、2010年代から続くLexusの悪い造形の典型です。


ヤリスクロスの美しいルーフからリアまでのラインは廃止され、よくあるコンパクトカーの様相。
というか、全体のシルエットがプジョー208とマツダCX-3の私生児のごとき古臭さです。

小さい高級車…ですかこれ?


内装もシンプルと言えば聞こえはいいですが、近年のマツダや日産にみられる巧みさは無く、目新しさは物理ボタンを減らしたことぐらいでしょうか。
微妙に歪んだダッシュボード周りは2000年代のセダンを彷彿とさせます。

先程から、古い古いとうるさいなと思ったかもしれませんが、問題はそこなのです。

長らく、Lexusにおける高級感の表現方法が”古いから格式高い”というポイントに集約されていました。一方、一部の新型モデルでは若年層を考慮したスタイリッシュさ(ただしヤンキー・DQN指向)は少なからず残していました。
しかし、このLBXはそれを完全排除し、昔流行っていた車の特徴をツギハギした地獄のキメラカーであると私は評価します。

これを2023年にリリースすることの異常性を感じていただけるでしょうか?

Lexusは、ブランド設立当初は地味ではあるが十分許容されるデザインの車を生産していました。しかし、キーンルックと同時期に導入されたスピンドルグリルによって一気にそのデザイン性は醜悪な方向に進みました。


現在ではNXやRXなど、従来のコンセプトを改善しようという姿勢があったにも拘らず、LBXで遂に醜い車を生産することを開き直ってしまいました。

この古臭さは小金持ちの老人相手に売り込むためのものなのでしょうか?
セールスの為の主義無きプロダクト?
しかし、それだけの理由でLexusがこれ程長い間醜い自動車を作り続けられるものでしょうか?

一つの考察として、そもそもLexusuデザイナーの美醜観が歪んでいるのではないかと私は考えます。
つまり、デザイナーは本気でアレをカッコイイと思っている訳です。
Lexus部門全体が老齢化と先鋭化を繰り返し、遂には”奇抜さ・醜さ””新しさ”とする認知の歪みが蔓延してしまったのではないでしょうか。

前述したことはあくまで私の推測(というより妄想?)ですが、LBXの”何かがおかしい”という感覚は、デザインの順当な進化から逸脱した、懐古趣味とゲテモノ趣味の混和物ような違和感に対するものであることは事実です。

つまりはさ、新興国向けの安っぽい車になっちゃたんだよね。
なぜヤリスクロスをデザインできる企業が、ここまで安っぽい車を、しかも高級ブランドから販売できるのか、JTC(Japanese Traditional Company)は魔境…。

美醜とは主観的評価ではあります。評価は人それぞれ違う。しかし、それはプロダクトの歪さを正当化する言い訳に使われすぎていませんか?

長くなりましたので、そろそろ失礼いたします。


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