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「池袋”パパ活”殺人」の裁判の判決を傍聴しに行ってきました。被告の女の法廷での様子に垣間見られた、ボーダー売春婦のサバイバル精神とは?【2月20日・東京地裁】

ADHDの売春婦なんて
歌舞伎町にはゴロゴロいます

 前々回のエントリーに書かせてもらったんですが、先週2月16日、頂き女子りりちゃんの裁判を傍聴すべく、名古屋地裁へ足を運びました。えぇ、そうです、軽薄な興味ですよ。現在身柄を拘束されている令和きっての恋愛詐欺師を、ナマで見てみたくって。

 で、週が変わっておとつい2月20日、おれはまたぞろ自分の中の下品な好奇心がうずき、今度は東京地裁に傍聴に出かけました。

 お目当ての裁判は、俗に「池袋”パパ活”殺人」と呼ばれる事件の判決です。2年前の2022年の1月下旬に、一人の女が池袋で立ちんぼ売春を行い、その流れでエンコー客の82才の男性の財布からこっそり金を抜き、バレて怒られたから逆ギレし、刺し殺したという一件の決着です。

 被告は、藤井遥という26才の女。

 罪状は窃盗、傷害致死、銃刀法剣類所持取締法違反。

 検事からの求刑は9年。

 対して、弁護側の言い分の要点をまとめると、

・「犯行の事実関係については争いません」

・「ただ、この子の売春は、男にソソのかされてやっていたんです」

・「その男は不起訴になっています」

・「そもそも彼女には、軽度の知的能力障害及び重度のADHDといった精神障害があって、学生時代はイジめられたり、中高はボーダーの学級だったり、成人後もなかなかマトモに働くことができず、選択肢の少ない人生を送ってきていたんです。そのへんを汲んでやって下さい」

 これですわ。

 なお、そういう複雑な事情が訴えられているからか、今回の裁判は、司法のプロだけじゃなく、市井の人の意見も交えてジャッジを行うという”裁判員裁判”に。

 開廷時間は午後3時でした。

 殺人という究極の犯罪を犯した立ちんぼってのは、いったいどんな輩なのか? 裁判官&裁判員は、どんな答えを出すのか?

 てか、弁護側が訴えてる事情はまぁ複雑っちゃ複雑だけど、こと歌舞伎町に目を向ければ、こういう境遇の立ちんぼは、まったくもって珍しくない。こんな言い方をすると批判を買うかもしれませんが、ADHDのホス狂いの売春婦とか、マジでゴロゴロいます。決着の仕方によっては、この先の繁華街の見方にも影響してくるぞ!

 ってなことを思いつつ、おれは傍聴席のこの位置に座りました。

 では、本日のエントリーは、「池袋”パパ活”殺人」の判決のリポートです。

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