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「書く」とともに生きる道を仲間と考える──【ライターを続ける理由を語る座談会】イベントレポート

年が明けたと思ったらいつの間にか4月になり、暖かい日と寒い日をいったりきたりする季節になりました。3枚、4枚と服を重ねなくても、快適に過ごせる日が増えてきています。こんにちは!sentenceメンバーでライターの飯島綾太です。

季節が変わっていくように、私たちは仕事への向き合い方を変化させながら生きています。向き合い方の変化は、生活の変化からくるものもあれば、興味の変化からくるものなど、理由もさまざまです。

私たちライターも例外ではありません。お仕事として書くことに関わっていくのか、趣味として書くことに関わっていくのか。どのような媒体や目的で書きたいのか、どのような役割で関わりたいのか。立場や状況によっても関わり方が異なるでしょう。では私たちライターは、どのように”書く”と共に生きることができるでしょうか?

やめない理由を聞いてみたい

2021年12月17日、sentenceでは有志のメンバーが集まって「ライターを続ける理由を語る座談会」というイベントが開かれました。内容はライター同士が、ライターを志したきっかけやライターであり続ける理由を語り合うものです。

当日使用した質問シート

書くことが当たり前になってくると、なぜ書くのか考える機会も無いままに日々が過ぎていきます。そのため、どのような理由からライターになるという選択をしたのか、理由が曖昧になってしまうこともしばしば。

今回イベントを主催したメンバーも、書く理由を見つめ直したいと考えていました。他の人の話を聞くことによって、書き続けたいと思う意味を整理したかったようです。

会の趣旨説明として、主催したメンバーはこのように案内しています。

私は複業でライターを始めてみたタイミングでの参加でした。他のメンバーの話を聞いて、自分がお金をもらって書く意味を考えるきっかけにしたいと思い、参加を決意しました。

人の夢を聞いて心が躍るから

イベントの参加者は4人。企画者のAさんとBさん、Cさん、私。
最初にAさんがライターとしてのやりがいを語ってくれました。

書くこともですが、もともと人の話を聞くのが好きで。インタビューライターは人の熱意に触れることができます。その人の人生や、生きていくうえで大事にされている考え方などを聞くと心が躍るんです。そのうえ、記事にする際にも自分の考え方が広がっていく実感を得られるので、ライターという仕事にやりがいを感じます。

”聞くこと”も求められるのがインタビューライター。インタビューすることにワクワクできると、成果だけでなく過程も楽しめそうです。実際、話しているAさんの顔はいきいきとしていて、満ち足りていそうでした。Aさんの話はまだ続きます。

人の人生を紐解くインタビューが好きです。特に以前から知っている人の話を聞くと胸が弾みます。継続的に話を聞いて、その人の変化を感じることに胸が高鳴るのかもしれません。

Aさんが語るのは、人の価値観や哲学を聞くということだけでなく、その人がどのように変化していったかにも関心があるということ。書くことや聞くことが好きなだけでなく、継続して話を聞きたいという点に驚きました。

たしかにライターとして活動する際、特定のジャンルにこだわる人もいます。しかし関心のあるジャンルの中でも、興味の方向性は分かれるでしょう。学校の先生でも、数学科や国語科など分かれていますし、さらに細かい分野に分岐しますよね。ライターも同じで、興味のある分野は人によって細かく分かれるのだと、気づかされました。

応援したい人に光をあてられる

Bさんは子供の頃からライターに憧れていたと言います。

子供の時から書くことが好きで、書くことを仕事にしたいと思っていました。書くことが好きになったきっかけには、小学生の時に先生に作文を褒められたこともあるかもしれません。

きっかけは書くことそのものが好きだったというもの。記事で伝えることも好きだと言います。しかし、仕事として原稿を書くとなると気が進まないこともありそうです。その点、Bさんはこのように続けていました。

媒体が合わないと思ったことはありますが、やめようと思ったことはありません。インタビューして応援したい人に光をあてられることや、感じたことを他者に伝えられることにやりがいを感じています。

どんなに好きなことであっても、嫌なことや困難に直面して諦めたくなることもしばしば。好きという理由だけで書き続けることは、容易ではありません。Bさんは好きな書くことに向き合う中でやりがいを見つけ、それがまた書き続けられる理由になっているように見えました。私自身は原稿を書くやりがいをまだ見つけられていません。私もBさんのように、書き続ける過程で人の役に立つ喜びを実感できるかもしれないと、期待が膨らみました。

はじめはスキルアップだった

Cさんが語った”ライターを続ける理由”も、興味深いものでした。

雑誌の編集者になりたいと思ったことがきっかけでした。そのためにはまずライターになって文章が書けるようになりたいと思ったんです。友人から刺激を受け、自分の強みとして特定のスキルを高めたいと思ったことも後押ししました。

そっけない言い方をすれば、文章を書くことは手段の1つです。伝えたいことを伝えるため、自己表現するため、よりたくさんの人に拡散させるため......。しかし自分が書くことによって直接的に目標を達成するだけでなく、書くスキルを高めることによっても、やりたいことに近づくことができます。Cさんは、文章を書くスキルを向上させることを通して、その先のやりたいことを叶えようとしているのだと感じました。

一方、目標があまりに遠くにあると、途中で投げ出してしまうこともあります。どうして目標を追い続けられるのか、Cさんはこのように答えていました。

書き続けているのは、自分にできることが増えていく感覚を楽しめているからです。新しく知ったことを文章で表現することも好きなので、それもあると思います。

「たしかに」と口からこぼれそうになりました。私は夢の実現のために物事を始めることが多く、自分の気持ちにはあまり意識を向けてきませんでした。楽しいとは思っていながら、口に出して言えるほどには楽しめていなかったかもしれない。

Cさんの語る”書く楽しさ”に共感を覚えるとともに、書く楽しみを知っていることも、”書く”と共に生きる理由になるのだと知りました。

話してみたから気づけた

自分の思いの再言語化ができただけでなく、みなさんの視点でのお話も聞けていろんな気づきがありました。

イベント終了後、主催したメンバーからはこのような感想が共有されました。

ライターになったきっかけを日頃から意識している人なんていません。始めた理由は忘れがちで、思い出す機会がないとわからなくなってしまうでしょう。このイベントに参加したメンバーも、それぞれが自分の書く理由やきっかけを言語化し直したことで、自分の理解を深めたと思います。

私自身も、ライターを始めた理由は、文章を書くことが苦ではないからというつもりでした。しかし座談会での対話を通して、自分が本当は書くことを楽しんでいたり、クライアントと議論しながら執筆したい思いがあったりしたと、改めて感じています。自分の考えを言語化するだけでなく、他の人の話を聞くことによって、自分だけでは気づけなかったことに気づけました。言語化できていなかったモヤモヤも晴れ、のどに刺さっていた小骨が取れたような気分でした。

仲間がいるから書き続けられる

書かなくても生きていける世界で、それでも私たちは書いて生きることを選んでいます。しかし、一人で書き続けることはとても困難。となりに仲間がいるからこそ、苦しくなったときに書き続ける理由を見いだせるのだと、イベントを通して実感しました。

今回の「ライターを続ける理由を語る座談」は、メンバーから発信して企画されたものでした。sentenceではメンバーがイベントを企画し、開催することもあります。

書くことにも悩みは尽きないもの。だからこそ困ったときにも相談できるメンバーと共に、「書く」と共に生きる道を考えていきたいです。

今回はsentenceのイベントの一部を紹介しました。

「sentenceでは他にどんなことができるんだろう?」
「自分が入会したらどんな風に利用できるだろう?」

と気になった方は、まずこちらをご覧ください。きっと自分に合った関わり方が見つかります。

sentenceに関する詳細を知りたい方、コミュニティに興味を持っていただけた方は、公式HPをご覧ください。


sentence入会申し込みフォームはこちら(PRO・BASIC共通)

これからもsentenceは書くと共に生きたい人のためのコミュニティとコンテンツをよりよくするために活動していきます。みなさまとご一緒できる機会を運営メンバー一同、心より楽しみにしております。

〈この記事を書いた人:飯島綾太〉
走る愉しみ方に気づかせてくれる伴走者。
「誰もが思い込みに左右されずに生きられる」を目標に、文章を書いたり絵を描いたりワークショップを企画したりしている。

note:https://note.com/rytijm/n/n93539d63a011

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