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9/1,000冊目 科学者は不倫を否定しない→『人はなぜ不倫をするのか』 亀山 早苗 (著)

読んだ1,000冊

読んだ1,000冊の本を紹介していきます。


『人はなぜ不倫をするのか』 亀山 早苗 (著)

フリーライターの亀山早苗さんが、不倫について、行動遺伝学、動物行動学、今中学、社会学、宗教学、性科学、心理学、脳科学の専門家たちに意見を尋ねたまとめたもの。顔ぶれが、なかなか世俗的なニュアンスもあって、にやりとしてしまいます。それはともかく、リベラルに考えていけば、不倫の反対であろう「貞淑」という概念が、おそらく、男の都合で作られたものであって、その押し付けをはねのけて見れば、(女が)浮気をしてはいけない理由って、男の都合でしょ!?って考えが浮かび上がってきます。また、ジャレド・ダイアモンドの『人間の性はなぜ奇妙に進化したのか』を参照するまでもないかもですが、人間の性は、他の動物に比べて、かなり奇異なものです。


不倫にしろ、浮気にしろ、「なぜだめなのか?」ということをできるだけ科学的に掘り下げていくと、さまざまな発見がうまれます。倫理というのものがもつ、道具的な機能、性戦略の遍歴、人間の動物的特徴などなど。その入口にこの本はなかなかもってこいかもです。世俗的だろうけれど。


この本から得たもの

  1. ざっくりとした多様な視点の参照

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