見出し画像

⑥朝、可愛い看護師さんにお尻を見せる。


入院2日目。7時前。
看護師さんが部屋のカーテンを開ける。
起こしにきたようだ。
昨日あまり遅くまで寝れなかったため
かなり眠かったが、
体温と血圧を測る。
そして、お尻を見せる。

起きて早々看護師さんにお尻を見せる。
いい朝だなと思う。
血だらけのガーゼを変えてもらう。
外は雨が降っていた。

昨日の夜は流動食だったが
2日目の朝食からは普通のご飯になった。
病院食には良いイメージは無かったが美味しくて助かった。しかし朝ご飯を食べてやってくるのはもちろん、便意。
これが地獄の始まりだった。

当然ながら痛い。
すげえ我慢できないくらい痛い、わけじゃなくて、痛い痛い痛いって苦しみながら通過させていく感じ。
俺はしばらくこれと付き合っていくのか…と。
そしてそれよりも気持ちが折れるのが大量の出血。ウォシュレットで流して(滲みたりしないのが幸い)、トイレットペーパーで拭くと、それはそれは赤い血がたっぷりと…。
狼狽えるくらい出る。トイレから出る時にはかなり自分が弱ったように感じた。

手術からの経過は順調だったためお昼前には脈を測る機械も外れ、オムツも終わりボクサーパンツに変えて手術着もパジャマに着替えた。もちろんお尻にはガーゼを挟んだ状態で。

麻酔の影響で頭痛が出る可能性もあったが、それも無く、ただお尻が痛いだけの2日目。
持ってきた雑誌を消費する。ベッド横のテレビもつけておく。平日の昼の何もためにならないが、面白くないわけでもないバラエティ。BGMとして流しておくのにちょうどいい。

昼飯を食べて雑誌を読む。
少し寝る。雑誌を読む。テレビを見る。トイレに行く(小便の方は通常通りできる)。雑誌を読む。YouTubeを見る。たまに看護師さんにお尻を見せる。
こうしてひたすら時間を潰す。持ってきた雑誌は8冊だったが、あっという間に読み終わってしまった。退屈だが充実した入院生活である。力むと痛いからオナラを我慢することはできず
ひたすらに垂れ流す。

そうして夕飯の時間がやってくる。
夕飯後にまたお尻を見せて
「順調なので、明日の朝もう1回見て問題なければお昼に退院でどうでしょうか」
意外と早いなと思いながらも、それを承諾する。

夜は燃え殻さんのエッセイ
「それでも日々は続くから」を読む。
燃え殻さんの本はどれも面白い。
読み進めながら思う。
俺も暇だし、今回の経験書いてみるか。
まあ結局入院中は書いてないんだけど。
全部退院してから書いてるんだけど。

明日、退院。

続く

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?