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【Iパス6問】アローダイアグラムの日数は「矢印左上」に書く

計算問題の中でも「ベン図とアローダイアグラムは解ける!」って方は多いですね。でも「なかなか出てくれない」「なんか難しくなってる」と感じてしまいます。

令和5年度から平成28年度まで調べましたが、たしかに「確実に1問出る」わけではなく、計算も2回させるなどちょっと面倒くさくなってます。

とはいえ、所詮はアローダイアグラム。難易度が低いからこそ、毎回は出題できないし、2回計算させているんです。

このNoteにまとめたので、「せっかくアローダイアグラムが出たのに間違えた~」とならないようにしましょう。

なお、このNoteは私が専門学校で教えてきた指導経験と970点合格をした実績に基づいていますので、ちょっとでも信用してくれたら嬉しいです。

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用語問題

アローダイアグラムは、PERT図とも云われ「新QC7つ道具」の1つです。

「アローダイアグラムの説明はどれか」って問題は出ないですが、選択肢の中に混ざってくるので、消去法でしっかり消しましょう。

システム開発で使われるアローダイアグラムの説明はどれか。
ア:業務のデータの流れを表した図である
イ:作業の関連をネットワークで表した図である
ウ:縦軸に作業、横軸に横棒で所要時間を表した図である
エ:ソフトウェアのデータ間の関係を表した図である

「ITパスポート試験 令和元年度問42」より改変

正答はイ。

アは、DFD(データフローダイアグラム)

ウは、ガントチャート

エは文面から特定はできませんが、データベースならER図、またはUML記法のうちどれかかと。UMLは基本情報技術者でいくつか覚えることになりますが、今は放置しましょう。


コールセンタの業務を改善するために、顧客からの苦情を分類集計したい。苦情件数の多い順に棒グラフ・累積百分率を折れ線グラフで重ねて描画した図はどれか。
ア:PERT図
イ:管理図
ウ:特性要因図
エ:パレート図

「ITパスポート試験 令和4年度問31」より改変

正答はエ。パレート図は「QC7つ道具」で唯一、2つのグラフを使います。

アのPERT図が、アローダイアグラムです。「新QC7つ道具」の1つです。名前が違うので注意をしてくださいね。

「QC7つ道具」も「新QC7つ道具」も、4つ以上覚えて欲しい「Over4用語」です。ITパスポートは4択なので、通常は3~4個覚えれば充分ですが、「QC7つ道具」「PMBOKの10の知識エリア」は、5~6個は覚えておきましょう。>>Over4用語のNote<<


計算問題

アローダイアグラム(PERT図)は、計算問題で出ます。

とはいえ、毎回は出ませんし、2回計算させるなど小細工をして難しくしてきます。

逆に言えば「簡単すぎるから出せない、小細工で難しくしている」と読み取れます。分からなくてもとりあえず計算して、問題文を読み直して解き方を探ると良いですよ。

1つコツがあります。

矢印の左上に数字を書きます。たくさんの作業が合流した時に、分からなくなってしまうので。CBT試験では必ずメモ用紙に描きましょう。


「ITパスポート試験 令和5年度問41」より

問題文より、予定日数と完了日数の2つを計算して、引き算するのだと方針を立てます。

さて、予定通りの所要日数は11日。

「ITパスポート試験 令和5年度問41」より改変

次は、Dを2日遅らせる、つまり3日を要したと変更。さらにFを3日前倒しさせ、2日で完了したと変更します。

「ITパスポート試験 令和5年度問41」より改変

再度計算をすると、実際の所要日数は9日。

したがって 11 - 9 = 2 なので、正答はウ。



「ITパスポート試験 平成30年度春問43」より

まず、図の通りに予定日数を計算すると8日。

「ITパスポート試験 平成30年度春問43」より改変

AとDは合わせて6日でしたが、問題文より3日遅れて9日に変更します。すると、全体の所要日数は9日になりました。

「ITパスポート試験 平成30年度春問43」より改変

したがって、8日が9日になって1日伸びたので、正答はア。

「合わせて3日遅れると」と、各作業での遅れでないので、ドキっとしましたね。



「ITパスポート試験 令和2年度春問55」より

最短だけで計算、最長だけで計算すれば大丈夫です。

「ITパスポート試験 令和2年度春問55」より改変

最後に採用する日数に気をつけましょう。70日を残してしまった方もいるかもですね(わかりますよ)。

問われているのは、全ての作業が最速で行われた場合で、遅くても完了する日数。全ての作業が納期ギリギリで行われた場合に、遅くても完了する日数です。



「ITパスポート試験 令和4年度春問43」より

分からなくても、とりあえず一度計算しましょう。何か見えるかもしれません。

計算すると、計画では20日だったと分かります。

「ITパスポート試験 令和4年度春問43」より改変

次に問題文の通りに、作業Bを2日遅らせて、もう一度計算しましょう。22日になってしまいましたね。

「ITパスポート試験 令和4年度春問43」より改変

22日を20日に戻すには、作業Dを8日にするしかないと分かります。

「ITパスポート試験 令和4年度春問43」より改変

問題文から20人で取り組んで10日で終わるので、1人でやったら200日かかる作業量です(200人日と云います)。

200日を8日以内で終わらせるには25人必要なので、正答はエ。

掛け算するか割り算するか迷う時は単位に注目します。

200人日をX人にするには、「日」を消したいので、日で割ります。200人日 ÷ 8日 = 25人。

「人日」の意味も、20人で10日かかるので、20人 × 10日 = 200人日です。>>計算問題は単位に注目するNote<<


まとめ

アローダイアグラムは、数少ない簡単な計算問題です。

分からなくても、後から解いてでも良いので、必ず「とりあえず計算」しましょう。計算してから、考えれると突破口が見えることがあります。

私のIT専門学校では「計算問題を捨て問」にする学生さんが多いです。ITパスポートぐらいなら何とかなります。

しかし、基本情報技術者試験(さらに簡単にした午前免除の修了試験)には絶対に合格しません。

別に、微分や積分・行列やテンソルではなくて、小学校の四則演算の問題です。今は苦手でも捨て問でも、毎回頑張って向き合っていれば、そのうち解けるようになりますよ。

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p.s. 普段は >> 専門学校とIT就職のブログ << をやってます。

でわでわ(・ω・▼)ノシ



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