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【9問】ボット・マクロウイルスの問題を集めてみた

マルウェアは10種類ぐらい覚える必要があります。

4部作を予定してるマルウェア対策Note。

今回で一旦最後です。


なお、このNoteは私が専門学校で教えてきた指導経験と970点合格をした実績に基づいていますので、ちょっとでも信用してくれたら嬉しいです。



ボット関連で知っておきたいポイントは、2点。

  • ボットは攻撃者からの指示(遠隔操作)で不正を働く

  • ボットに指示するのは攻撃者サーバ(C&Cサーバ


a~cに該当するマルウェアはどれか。
a:外部からの命令によって、特定サイトへの一斉攻撃やスパムメール発信をする
b:利用者の個人情報やキーボード入力などの情報を収集する
c:外部から不正侵入するために仕掛けられた侵入路

ア:スパイウェア トロイの木馬 バックドア
イ:スパイウェア バックドア トロイの木馬
ウ:ボット スパイウェア バックドア
エ:ボット トロイの木馬 スパイウェア

「ITパスポート試験 平成26年春問61」より改変

正答はウ。

aのボットは、攻撃者から遠隔操作できるマルウェアです。ロボットが語源です。なお、ボットに指示を出すサーバをC&Cサーバと云います。

bのスパイウェアは、スパイ活動をするマルウェア。一種としてキーボード入力を盗み見るキーロガーがよく出題されます。>>スパイウェア対策Note<<

cのバックドアは、再侵入を容易にするプログラムや設定変更を指します。似た言葉にルートキット(rootkit)があり、不正アクセスが成功した後に潜伏を維持するための攻撃者のツールです。

他にトロイの木馬は、正常なソフトの振りをして、裏工作をするマルウェアです。ウイルスとワームと一緒に「まず覚えるべきマルウェア」です。>>3つの基本マルウェア対策Note<<


多数のコンピュータに感染し、攻撃者からの指令を受けるDDoS攻撃などを一斉に行うマルウェアはどれか。
ア:ハニーボット
イ:ボット 
ウ:マクロウイルス 
エ:ワーム 

「ITパスポート試験 平成23年特別問76」より改変

正答はイ。

ウについて、ワープロや表計算ソフトでは簡単なプログラム「マクロ」を実行できます。マクロウイルスを組み込んだワープロ/表計算ファイルをメールなどで送り、開かせることで実行させる手口です。

エのワームは、イモ虫という意味。イモ虫は単体で存在できますよね。よって、プログラムにくっつかず、ワームは宿主(ホスト)は不要です。プログラム単体でコンピュータ内に存在でき、活動をします。>>3つの基本マルウェア対策Note<<

なおDDoS攻撃は、DoS攻撃は複数のコンピュータで行う手法です。DoS攻撃とは、大量の通信をサーバに行い高負荷にすることで、サービス停止に追い込みます。DoS攻撃は3種類知っておきたいので、>>3種類のDoS攻撃対策Note<< をどうぞ。



ボットの説明はどれか。
ア:Webサイトの閲覧や画像クリックしただけで、料金を請求する詐欺
イ:攻撃者がPCへの侵入後に利用するツールで、ログ消去やバックドアなどの攻撃ツールをパッケージ化して隠しておく仕組み
ウ:多数のPCに感染して、ネットワーク経由で受けた指示に従ってPC内で不正を行うプログラム
エ:利用者の知らないうちに、PC内の個人情報やアクセス履歴などの情報を収集するプログラム

「ITパスポート試験 平成21年秋問73」より改変

正答はウ。

  • ア:ワンクリック詐欺

  • イ:ルートキット(rootkit)

  • エ:スパイウェア

なお「スパイウェアの説明はどれか」で、「ITパスポート試験 平成29年春問58」でも出題されています。


ボットへの感染防止への対策として適切でないのはどれか。
ア:ウイルス対策ソフトを導入する
イ:ハードディスクを暗号化する
ウ:不審なWebサイトの閲覧を控える
エ:知らない差出人からの電子メールの添付ファイルを安易に開かない

「ITパスポート試験 平成25年度秋問83」より改変

正答はイ。

ディスクを暗号化しても、ボット(プログラム)は動作できます。

  • ア:ボット感染を検知できます

  • ウ:ボット感染の原因から避ける対策です

  • エ:ボット感染の原因から避ける対策です


ボットネットにおけるC&Cサーバの役割はどれか。
ア:Webサイトの内容をキャッシュし、Webサーバにアクセスしなくても利用者に内容を配信するため、ネットワークの負荷を軽減できる
イ:インターネット経由で社内ネットワークにアクセスする時に、CHAPなどを使って、利用者認証時のパスワード盗聴を防止できる
ウ:インターネット経由で社内ネットワークにアクセスする時に、ワンタイムパスワードを使うことで、利用者認証時のパスワード盗聴を防止できる
エ:侵入に成功したコンピュータへ、他のコンピュータへの攻撃などをするよう命令したり、収集した情報を受け取ったりする

「基本情報技術者試験 平成30年秋問41」より改変

正答はエ。C&Cサーバとは攻撃者が用意したサーバです。

アは、プロキシサーバやCDNの役割です。

イとウは、認証サーバや認証方式なので無関係です。


ボットネットにおけるC&Cサーバの役割はどれか。
ア:遠隔操作できるマルウェアに、情報収集や攻撃活動を指示する
イ:電子商取引事業者などに、偽のディジタル証明書の発行を命令する
ウ:不正なWebコンテンツのテキスト・画像・レイアウト情報を一元管理する
エ:踏み台となる複数のサーバからの通信を制御し遮断する

「基本情報技術者試験 平成29年秋問36」より改変

正答はア。

他の選択肢は覚えなく大丈夫です。該当するサーバや用語もありません。


特定のPCから情報を不正入手するなどの標的型攻撃に利用され、攻撃対象のPCへ遠隔操作して、ファイルの送受信やコマンドの実行をさせるものはどれか。
ア:RAT 
イ:VPN 
ウ:デバイスドライバ
エ:ランサムウェア 

「ITパスポート試験 令和3年問94」より改変

正答はア。RATとボットは少し違いますが、気にしないでください。ボットの一種にRATがあるかなぐらいで(所説あります)。

エのランサムウェアもマルウェアの一種で、感染するとファイルを勝手に暗号化して使えなくし、解除するための金銭を脅迫します。>>ランサムウェア対策Note<< 

イのVPNは、暗号通信路を構築する通信プロトコルの一種。「あたかも専門線のように」がキーワードです。>>覚えるべき9つの通信プロトコルNote<<

ウのデバイスドライバは、機器を制御するためのプログラムです。マウスもプリンタもドライバがあるから制御できているんです。


マクロウイルスの記述はどれか。
ア:PC画面に広告を表示する
イ:ネットワークに接続されたコンピュータ間で、自己複製しながら移動する
ウ:ネットワークを介して、他のPCを操ったり、パスワードなどの重要情報を盗んだりする
エ:ワープロソフトや表計算ソフトのデータファイルに感染する

「ITパスポート試験 平成21年春問81」より改変

正答はエ。

  • ア:アドウェア

  • イ:ワームなど

  • ウ:スパイウェアやボット・RATなど


受信したメールに添付された文書ファイルを開いたら、PCの挙動がおかしくなったが、どのような攻撃が考えられるか。
ア:SQLインジェクション 
イ:クロスサイトスクリプティング(XSS) 
ウ:ショルダーハッキング 
エ:マクロウイルス 

「ITパスポート試験 令和2年秋問58」より改変

正答はエ。

アとイは、Webアプリへの入力を悪用した攻撃です。4~5種類ある重要用語なので >>Web入力攻撃への対策Note<< をどうぞ。

ウのショルダーハッキングは、PCの画面を肩越しに覗くなどして情報を盗み取る行為です。>>ソーシャルエンジニアリングの対策Note<<


まとめ


今回で、マルウェア対策はとりあえず終了です。

攻撃系の問題はマルウェア・>>Web入力攻撃<<>>DoS攻撃<< が混ざって出てくるので、関連Noteで対策を進めて下さいね


p.s. 普段は >> 専門学校とIT就職のブログ << をやってます。

でわでわ(・ω・▼)ノシ









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