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【Iパス本を写真13枚でレビュー】キタミ式イラストIT塾「ITパスポート」

キタミ本は、イラストの圧倒的な多さが最大の特徴。

全てのページに分かりやすいイラスト図解があり、「文字だらけだぁ」とゲッソリしません。私のIT専門学校の女性教員も、学生さんに一押し。

見たことない機器でもイラストでイメージでき、ネットワークの構造や動きも図解マンガで理解が進みます。

今回読んでみて「以下のような方にお薦めできる」と結論しました。

  • ITに初めて触れる方

  • パソコンが苦手な方

  • 文系やITに遠い分野の方

  • 楽しく学び始めたい高校生の方


一方で、私のように「小説やマンガに読み慣れていない」「資格勉強はカジュアルではなく固くやりたい」方は、「もっとストレートに短くまとめて欲しいかな」と思うかもです。

利点と注意点を含めて、13枚の写真でレビューしますね。

「自分に合っていそうかなぁ」と思う方は読み進めてください。

※予算の関係で令和元年の中古本を購入しました。
※このNoteにはアマゾンアソシエイトがあります。仕事として忖度なくレビューしましたのでご理解ください。

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最大の特徴は「イラストの豊富さ」


本は「文章だらけでよく分からない」、でも「動画を見るだけでは、頭に入ってきにくい」ってありませんか?

キタミ本では、文章とイラストが半々なので、「読む」と「見る」の両方で学習を進めていけます。

また、「後半息切れしてイラスト少ない」なんてこともなく、端っこまでアンコが詰まってます。さすが平成22年から発行してるだけあり、とても丁寧な作りに仕上がってました。

ここでは、「イラストが多い利点」を3つ解説します。

  • 「実物」をイメージしやすい

  • 「構造」が一目で分かりやすい

  • 「動き」がマンガで分かりやすい



「実物」をイメージしやすい


ITで使われるデバイス・機器は多々ありますが、見たことないですよね。

キタミ式では、デフォルメされたイラストのおかげで、見た目でインプットできます。

写真だと、暗かったり製品によって外見が異なったりして、自分で特徴を捉える必要があります。イラストの方が柔らかくて理解が楽ちんです。



「構造」が一目で分かる


例えば、ディスクアクセス時間の計算問題。正解するには、磁気ヘッドのシーク時間・ディスクの平均回転速度・読み出し時間の理解が必要です。

しかしIT初心者(学生さん含む)は、イマイチ何のことか想像できません。「シークって何?」みたいに。

イラストを見れば一目瞭然。「磁気ディスク」や「磁気ヘッド」と言われても、ピンと来ない方も安心です。

キタミ本では、私が授業で絵を描くか描かないか微妙なラインまで、丁寧にイラスト解説されています。実際、学生さんがキタミ本を持って質問に来てくれると、とっても助かってます。



「動き」がマンガで分かる


ネットワークでは機器やデータの流れ方が重要。しかし、言葉や文章だけでは表現しづらくて、教える私も教わる学生さんも難しいなぁと苦労してます。

キタミ本では、イラストで全体の「構造」、セリフを読めば「動き」も分かるように丁寧に描かれています。 

データや機器に見立てられたキャラクター達が、どう考えてどう進んでいくかがイラストとセリフから分かります。


魅力は分かったので
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6枚の写真・他の本との公式比較表あり



「カジュアルさ」に好みが分かれるかも

※かなり細かいところまでケチをつけてみますね

イラストが多いと、目に楽しいですね。ラノベを読んでいるときに「次の挿絵はいつだろう」って思いませんか?

しかし、イラストが多いのも少し考えもの。

キタミ本では、文章で数行で済む内容まで、イラストで半ページ以上費やすケースもあります。「もっと、さくっと教えて欲しいな」と思うときもあります。

悪い点というよりは、好みの問題です。

今から写真を載せますので「こんなページがあるのか」「自分はどう感じるかな」「いけそうかな?」と判断してくださいね。



そこまでイラストにする必要ある?


ブラウン管は見たことない方もいらっしゃるので良いですが、他は疑問です。

そもそもブラウン管・プラズマディスプレイは絶滅しているので「今更ページを割いてまで扱うかなぁ」とも。

おそらく、キタミ本は平成22年度からあるので、昔描いたイラストや文章を生かして内容を充実してきたと思われます。串カツ屋さんの秘伝のタレのように付け足してきたんですね。

とはいえこれでは膨らむばかり。

合格に必要な最低限を大きく超えて、情報がかさばっている印象を受けるときがあります。



一見するとゴチャって「圧」を感じるかも


私はアニメは見るんですが、漫画や小説は読みません。そして専門書・技術書は平気で読むタイプ。そんな私には「イラストに圧を感じる」ときがありました。

確かに「読めば」分かりやすいですが、読む前に「えぇこれ全部見るのぉ」と面倒に感じ、覚悟が必要でした。

文章だったら、以下2行で充分理解でき、正解もできる内容です。

  • ホワイトボックステストは、プログラムの中身を理解した上でのテスト

  • ブラックボックステストは、中身を知らず入力して出力を見る外見的なテスト


もう一つ例を挙げますね。

具体例とはいえ、「読みたくないなぁ」「読んでも分からんかもなぁ」と思っちゃうかも。

「なんでもかんでも丁寧に描けば良い」ってわけじゃないですからね。鰻重ハンバーグ焼肉弁当ばりの重さを、私は感じました。

文章とイラストで懇切丁寧に解説しているので、さらっと流すところもないのが、却って疲れるかもしれません。

「もっさり感」と捉えるか、「丁寧に腰を据えて勉強できる」と捉えるかは、人に依ります。

私も最初はもっさりと感じましたが、2日ぐらいパラパラと眺めていると慣れてきて、「おー分かりやすいな。章も小分けだし大丈夫かも」と思うようになりました。



どこが重要か分かりにくいことも


以下のページを見て、どこを覚えるべきか分かりますか?

実は、最初の一行だけです。強いて言えば「タグ」って言葉も程度。

<HTML>や<HEAD>などのタグを覚える必要はありません。むしろWebページを装飾する「CSS」の記載が欲しかったです。

私が文章で記述すると以下です。

  • 「HTMLはWebページを記述するマークアップ言語」

  • 実は「プログラム言語ではない」

  • HTMLは文章や画像をどこに載せるかを決める。

CSSについては以下。

  • 文字の色や大きさなどの装飾は、CSSによって行う。

  • CSSの内容は複数のHTMLに一括適用できるので、便利


以上が試験に出るポイントなんです。

キタミ本の内容は、知ってて損はないですが、一周目で「まずは合格に必要な知識を最優先でインプットしたい」って時には、「どこを覚えれば・・・」と迷う場面があります。

逆に言えば、しっかり学ぶと、基本情報技術者試験の科目Aへの布石になる「学習の伸びしろ」になります。ITパスポートがゴールではない方は、より高得点・高レベル資格を目指して学習できる本です。


丁寧でカジュアルなのもOKなので
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学生さん・IT未経験者の方に特にお薦めです



一周目には大変良いが、二周目や復習がやりにくい


派遣と委託について、見開き2ページでストーリー立てています。

しかし、私がイラストにすると2枚です。

これだけで、派遣・委託の業務形態の違い・著作権帰属問題の全てに対応できます。>>派遣と委託の問題対策Note<<


私は、復習はパパっと終わらせたい派。

上の2つの図解を見て、どちらが二周目以降や問題演習後の復習が早くできますか?

私は、復習でもう一度イラストを読むのは、カロリーが高いなと思いました。一周目以降の「読み直したい」「必要な情報だけつまみたい」時に、イラストを読み直すのはちょっと…

とはいえ、一周目でビジュアルベースで学ぶにはとても良い本。一周通った頃には、「過去問道場」さんで演習しているので、大きな問題にはなりません。



正直無駄かな・身内受けかなと思う場面も


キタミ本は「漫画で学ぶ」系ほどではないですが、かなりカジュアル寄りです。

解説とは無関係のセリフやネタもあり、ちょっと身内受けや媚びている印象も受けるかもしれません。

「カイジ」を知らなければ「なんのこっちゃ」「ふさげすぎ」とも思うかもしれません。学校の先生が「ライザちゃんの太ももいいぞぉこれぇ!」なんて言ってたら、正直キツくないですか?(一体誰のことやら…

細かいかもですが、あと二つ見せますね。

「脳のシワ」の意味は分からないし、解説文で回収もされてません。脳のシワや腸の柔毛は、限られた体積で表面積を稼ぎたい時の工夫です。キャッシュメモリは、主記憶とCPUの速度差を埋める工夫であり、全く無関係。比喩として意味がありません。

イラストで「振るい」を使ってますが、実際はデータの送信元と送信先を見ているので、荷物の荷札の方が適切です。いたずらにマンガにしている節を少し感じました。

私は趣味と勉強は分けるタイプ。「マンガで学ぶ」系の書籍も好きではないです。同じような方は、少し慣れる必要があるテキストではあります。

楽しく学びたい方にこそ、フィットする図解解説ですね。


大きな問題ではなかったので
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最終確認をお願いしますね



書籍としての感触 | 情報量も検索性も良い

※個人的な好みも含みます

書籍クオリティ(配色、検索、図解など)は高いです。

一方でイラストが多いためページ数が多くなり、ページ数を抑えるために文字が小さいです。



書籍としてのクオリティは極めて高い


イラストが各ページにあり、丁寧に作り込まれてます。「分かりやすく、楽しく、学んで欲しい」ってコンセプトが伝わってきます。

紙の厚さも適切で裏写りなく、安っぽくありません。

索引の用語数も800語以上で充分。復習での検索に耐えられます。

また、他の本では端折る計算問題も手厚く掲載しています。「計算問題を捨て問にせず余裕をもって合格したい」方も大丈夫。

配色も落ち着いて、目がチカチカしません。昼夜でも屋内外も選ばず読みやすいです。ただし、用語を赤フィルターで隠したい方は、できないのでご注意を。



イラストが多いことで生じたデメリット


イラストが多いため、500ページ近あり16章と多い部類です。

Iパス本31冊のページ数(独自調査2023/10)

長すぎるわけではないですが、途中で挫折するかもしれません。とはいえ、各章は短いので、イラストと勢い・朝活で乗り切れますよ。

「最低限のギリギリ合格を狙いたい」方には、ちょっと重たいですが。「余裕を持って合格したい」「基本情報技術者試験の前準備にもしたい」方には、十分な情報量と網羅性です。


イラストが多い影響なんですが、文字が他の本より小さいです。キタミ本だけが小さいですね。

目を凝らすほどではないですが、文字が小さく行間が狭く詰まっている印象を受けました。

また、イラストの文字も特徴的。私は少し慣れが必要でした。最初は正直、少し拒否感ありましたね。パラパラ見ているうちにすっかり慣れましたが。


個人的にはインデックスが小さくて、不便さを感じます。インデックスをもっと長くして欲しかったです。

とはいえ、各インデックスが上下に大きく離れているため、少し慣れれば問題ないです。




まとめ | 「ビジュアルで学びたい方」にお薦め


最後、細かいところまでケチをつけてしまいましたが、今回買った9冊の中ではTOP3に入る見込みの良書です。

豊富なイラストで学べるのは、間違いなくキタミ本だけ。

一回目に学習する方に、間違いなくお薦めできます。

特に以下に当てはまる方は、かなり前向きに考えて大丈夫ですよ。

  • ITに初めて触れる方

  • パソコンが苦手な方

  • 文系などITに遠い分野の方

  • 楽しく学び始めたい高校生の方

イラストやマンガを読み慣れているなら、なおさらです。ラノベでもソシャゲでもOK。

ページ数や章数が多いので挫折するリスクは、章が小分けになっているので「朝活」「毎日の積み上げ」などの短時間確保でフォローしましょう。Twitter(X)やアプリでも流行ってますからね。私の学生さんもしています。

資格本あるあるの「いきなり計算問題で挫折」「文字が多くて挫折」を回避して、「イラストやマンガで楽しく学習していきたい」方にフィットする本です。

このNoteが参考になったなら嬉しいです。しっかり合格をゲットしてくださいね!

ではまた(・ω・▼)ノシ


\全ページで丁寧なイラスト解説!/

初学者が楽しく学ぶ工夫が詰め込まれてましたよ


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