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ストーマの種類や仕組みについて

ストーマという言葉を聞いたことはあるでしょうか。

以前の記事(家族がストーマになった、どんなところに気を付けたらいい?)では、ストーマがある方向けのケア方法などについてお話しました。

今回は、そもそもストーマとは何なのか、どんな種類があって、どういった仕組みになっているのかをお話していきたいと思います。

ストーマってそもそも何?

ストーマとは、肛門や尿道の代わりをお腹に作った排泄口のことを言います。

大腸がんや膀胱がんなどで、機能が低下したり他臓器への転移を防ぐために大腸や膀胱を切除しなければならなくなった時など、今まで通りの排泄ができなくなる場合に作られます。

粘膜が外に出ているため、見た目は梅干しに似た赤色をしていますが、大きさや形は個人によって異なります。

語源はギリシャ語で、「くち」という意味です。

ストーマの種類や仕組み

ストーマは大きく分けてコロストミー、イレオストミー、ウロストミーの3種類があります。

種類と仕組みについて、説明していきます。

・コロストミー

結腸ストーマともいいます。結腸とは大腸のことで、大腸の一部をお腹の外に出してストーマを作ります。


人間は食べ物を胃でどろどろに消化し、小腸で栄養を吸収し、大腸で余分な水分を吸収します。


大腸の一部をストーマにしているコロストミーでは、固形の便~やや液状の便が出てきます。便の硬さは、ストーマにした部分がどれだけ小腸に近いかで変わってきます。

・イレオストミー

回腸ストーマともいいます。回腸とは小腸のことで、小腸の一部をお腹の外に出してストーマを作ります。


小腸の一部をストーマにしているため、イレオストミーから排泄される便は水様~ペースト状です。


イレオストミーから排泄される便には消化酵素が含まれているため、ストーマ周辺の皮膚に便が付くと皮膚トラブルを起こしやすいため、ストーマ周辺の皮膚の保護が大切になります。

・ウロストミー

尿路ストーマともいいます。膀胱を切除するかしないかは病気次第になります。

回腸(小腸)を一部切除し、尿管につなげて回腸部分をお腹の外に出してストーマを作ります。

腎臓から作られた尿が尿管と回腸を通って排泄されてくるため、ウロストミーから排泄される尿には粘液が混じる場合があります。これは回腸から粘液が分泌されるためです。

上記の3種類のストーマですが、ストーマの形(開口部)によっても種類があります。

単孔式ストーマ、双孔式ストーマ(係蹄式・分離式)の2種類があり、これはストーマの出口が1つか2つかによって分けられます。

単孔式ストーマは最もよくみられる形のストーマで、お腹から出ているストーマの出口は1つになります。

双孔式ストーマ(係蹄式・分離式)は単孔式ストーマが2つ並んだような見た目をしており、腸を2か所お腹から出してストーマを作っています。係蹄式はお腹の中で2つの腸を縫い合わせているもの、分離式は縫い合わされていないものをいいます。

ストーマは日常生活でどう管理していくの?

ストーマは粘膜が直接体外に出ており、排泄物も流れ出てしまうため、日常生活ではストーマを保護し排泄物を一時的に貯めるための装具をつけて生活します。

ストーマ装具には面板、ストーマ袋、付属品の3種類があります。

・面板

ストーマの周囲の皮膚に直接貼り付ける板のことをいいます。

ストーマの部分に穴を開けて使用しますが、自分でカットするもの、あらかじめカットされているものがあります。ドーナツ状のゴム板を想像していただけると分かりやすいかと思います。

面板には、ストーマの形や皮膚に貼り付ける部分の性能によって色々な種類があります。

・ストーマ袋

面板に付けて、排泄物を一時的に貯める袋のことをいいます。

面板と一体型になっているものと、面板と袋が分かれているものがあります。

また、袋の形でも袋の下部が開け閉めでき、溜まった排泄物を何回か排出できるものと、排泄物が溜まったら都度交換するものがあります。

ストーマ袋にも、袋に使用されている素材によって防臭機能が異なったり、袋の色が透明や白、肌色などのものもあります。

・付属品

面板、ストーマ袋以外の、ストーマに関係する色々な物品を指します。

ストーマ袋を固定するベルトや、夜間などの長時間尿を貯めておく畜尿袋、皮膚を保護するための皮膚被膜材、面板をはがすときに使用する粘着剥離剤や皮膚清拭剤、皮膚保護クリームなど様々なものがあります。


面板やストーマ袋、付属品については、必要なものが個人によって様々です。


ストーマ外来などストーマのケアで関わっている看護師と相談しながら、必要なストーマ用品を選び、使用していくようにしましょう。



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