心を満たす爪の色
おしゃれの中でも、手元のおしゃれは特別に好きだ。
ネイルをした爪自体もマニキュアを塗ることも好きだし、ジュエリーの中でも指輪は特に欠かせない好きなアイテム。
他のどこのパーツとも違うのはいつでも自分の視界に入る部分だということ。
日常的にスマホを触り、パソコンと向き合う。食事をするときも書き物をするときも、"手元"は無意識に必ず自分の視界に入ってくる。同じジュエリーでもピアスやネックレスはそうもいかない。それらは装着してしまえば鏡越しでなければ見ることはできないからだ。
手元は、おしゃれすれば自分が一番楽しめるパーツである。だから特別に好きなのだ。
赤いネイルで色を補う
わたしはセルフネイル派である。
なぜかと言えば、まず爪が伸びるのがとてつもなく早いということ。一週間も経てば相当根元が目立ってしまう。それに待つことが極端に苦手なので、週一回の頻度のサロン通いは性格的に厳しいものがある。そしてかなり飽きっぽいため、移り変わる気分やその日のファッションに合わせて頻繁にネイルカラーを変えたい。
わたしにとって爪先の色まで含めてトータルファッションなので着こなしやメイクに合わないネイルは許せない。思い立ったときにすぐカラーチェンジできるところもセルフネイルの魅力である。
さまざまな色を使うけれど最近は、赤いネイルカラーをとても重宝している。
マスクが欠かせない今、メイクで血色を追加できるチークやリップといったアイテムで大胆な色を使いづらい。マスクに色移りしやすいし、よれも目立つ。しかも残念なことに、マスクをしている状態では見えない部分だ。
そこで、爪に色を足す。
ネイルにポイントとなる色を使うことで、不足気味な"色"を補うことができるのだ。
ジュエリーの代わりの赤い爪
マスク生活に合わせて手洗いの頻度がとても増えた今。
手を洗うときに水に濡らしたくないジュエリーは外したいタイプなのだけど、"手だけ洗ってジュエリーは洗わない"のはどうなのだろうと思った。付けっぱなしで手洗いと一緒にジュエリーも洗うのだとしても、細部まで綺麗に洗うことは難しいのではないか、と。
そう安全面を考えてからというもの、出先ではノージュエリーで過ごすようになった。
わたしにとってもはや身体の一部と言えるほどの指輪をつけずに過ごすことは、最初本当に落ち着かなくて耐えられなかった。手元がスカスカで気になる。
例えるなら靴を履き忘れて外を裸足で歩いているような、ばっちりメイクしたつもりで出かけた先で化粧そのものを忘れたことに気がついたような、または下着さえもつけ忘れたかのような…
そんな物足りなさや恥ずかしさ、心地の悪さがあった。
そこで、ネイルカラーで主張する。
派手目な赤いネイルは、それだけで手元のおしゃれ度をアップしてくれる。ジュエリーの代わりになる存在感を放ってくれるのだ。
視界に入る手元のおしゃれ
大体一週間弱くらいでネイルカラーを変えるのだけど、週に一度のその時間は自分に手間をかけ、「美」に没頭できる癒しの時間だ。ちゅるんと綺麗にマニキュアを塗れるとそれだけでそこからの約一週間、ハッピーが持続する。
ネイルが完璧なだけで少し自分に自信が持てる。
爪を見てはうっとりし、心が満たされる。
毎日視界に入る手元は美しくおしゃれしてあればあるほどに自分の機嫌を良くしてくれる。
ネイルは外見だけでなく内面にも影響を与えてくれるものなのだ。
誰かのためではない、自分のためだけのおしゃれ。
自分をご機嫌に保つため、わたしはまたネイルを楽しむ。
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