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【青天の霹靂事件簿・第二章】"未来の白衣の天使"のひたむきさに救われた母

背骨の緊急手術は無事に終わり、現在S病院に入院中の母。

手術前精神的にかなり動揺したようで、手術時間が早まって私が立ち合わないと手術が始められないと電話がかかってきたり(これは母の嘘でした)…。術後に痛みが取れないから、手術は失敗したのかと早朝に確認の電話が何度もかかってきたり…。

私の知っているあのしっかり者の母とは思えない出来事の連続に、これは間違いなくうつ病や認知症になるんじゃないかと不安になりました。

仕事で病院にかけつけられないときには、病院の患者支援センターの方に相談して母に話を聞いてもらったり、先週もなんだかんだバタバタ続きでした。

介護認定の調査の方が病院に来て本人も含めあれこれ確認されましたが、看護師さんには他の同じくらいの年齢の患者さんよりは頭はしっかりしていてなんの問題もないと言われてしまうし、足はまだまだ元のようにはいきませんが、どれくらいの認定になるのかまったく読めませんね。

大腿骨頸部骨折のときにはすぐに歩けるようになった母ですが、今回は足が思うように動かせず、リハビリでも機械と人に介助してもらってなんとか立てている状況のようです。

本人も今の自分の状態に不安しかないようで、私はむしろメンタル的な落ち込みの方を気にしていました。

でもそんな母にとってまさに"白衣の天使"が現れてくれて、その子のお陰で少し元気で前向きになったような気がします。暗い言葉ばかり並んでいたLINEの言葉遣いで、その変化が見て取れました。

手術の数日後に私と夫が面会に行った際、看護師長さんがいらっしゃいました。某大学の看護学部の生徒さんが看護援助の実習に来ることになり、翌日から母の担当になってもいいか?という確認でした。

私も夫も、若くて一生懸命な子についてもらうことは元気のない母にはプラスになるのではないかと思い、快諾しました。

先日たまたまその実習生の子に会うことができたんですが、しっかりしたいい子で安心しました。母が毎日リハビリで頑張っている姿を見て、いろんなことを勉強させてもらっていると言ってくれました。

その真っ直ぐでキラキラした瞳が本当にまぶしかったです。受け答えもハキハキとしていて、目標に向かってひたむきに進む姿にこちらもパワーをもらえました。

コロナ禍を経て医療従事者の方たちの苦労は身に染みて感じたし、そんな中でも看護師を目指そうと頑張っている若者を目の当たりにして、心から応援したいと感じました。

私が何より嬉しかったのは、久しぶりに見ることができた母の晴れやかな表情。いつ以来の笑顔かと…。

実習はあと残りわずかのようですが、彼女と出逢えたことが今の母にとっては救いになったと思います。心からの感謝の気持ちと共に、本当の"白衣の天使"になった彼女の未来が輝かしいものでありますように…!

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