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ノーマークながら意外な伏兵!ドラマ『しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~』

今クールまったくノーマークだった、ドラマ『しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~』。これがなかなかどうして面白いリーガルものでした。

ネットやSNSのトラブルという分野に特化した弁護士というのが、新しい目線のドラマだと感じました。

今や誰もが気づかないうちに、被害者にも加害者にもなり得るネットの世界。その辺が非常にリアルでしたね。タイトルとは真逆の”明日は我が身”ということを、今や誰もが感じていると思われるので…。

中島健人と弁護士役が結びつかなかったんですが、「しょせん他人事じゃん?」で済ます変わり者の弁護士・保田理のキャラにぴったりでした。

普段は何を考えているのか分からない風ですが、ダークな一面ものぞかせつつ、やる時にはズバッと問題を解決していく爽快な雰囲気が魅力的に映りました。

”王子様キャラ”のイメージが強い中島健人の演技についてあれこれ言われたりしますが、映画『ラーゲリより愛を込めて』での丸刈り姿の新谷役で新境地を開いたと思うし、今回の保田のキャラも誰もができそうでできない、中島健人だからこそ出せる″独特の味″があると感じました。

それから私は白石聖を以前から注目して応援し続けているんですが、もっと売れてもいい逸材だと思うんですよね。ビジュアルもいいし、演技力もあるし…。

今作では保田に振り回されるパラリーガル・加賀見灯を演じていますが、ここらで大きくステップ・アップするきっかけになればいいな…と親心目線で見守っています(笑)。

CACE1「主婦ブロガー炎上編」。人気ブロガーの主婦がレシピ本を出版したり料理研究家になったりと、昔なら″夢物語″が今は何がきっかけでそういうことが現実になるか分からない時代ですからね。

でも有名になればなっただけ、一方で大きなリスクを背負うことにもなるわけですよね。その辺主婦ブロガー・桐原こずえを演じる志田未来の安定の演技力で徐々に追いつめられていく恐怖がじわじわ伝わってきました。

ストレス解消でネットに書き込んだだけなのに…と反省もしていない主婦・木下優里香役の足立梨花。この足立梨花は最近意地悪な役みたいなのが続いていますが、実に上手いんですよね(笑)。悪気がないのに人を傷つける感じが!今回も抜群です。

このドラマ、勉強にもなります。こずえと保田、相談者と弁護士のやり取りが図解もあって分かりやすく学ぶことができます。こういう場合はこの選択肢があって…その次はこうなって…。そして「裁判」へ進むという過程が分かりやすく解説されていきます。

プロバイダーへの「発信者情報開示請求」などの裁判は、最近は実際の法廷ではなくオンライン上で済まされることも多いというのには驚きでした!「裁判」もオンラインの時代なんですね…。

このケース、最終的には「和解手続き」に進みました。「和解」のメリットは、解決が早く条件が優利になること。

・書き込みの削除
・今後一切の同様書き込み禁止
・事件の口外禁止
・解決金として金100万円を40回の分割払い
・直接謝罪

以上が条件となりましたが、これで全面的に解決すると思いきや優里香からの解決金の振り込みが滞り…。ここら辺もリアルですよね。

”払わなければバックレられる”と思える精神も恐ろしいですが、実際にこういうケースが多いだろうということは想像に難くないですし…。

保田が次なる手段に踏み切ろうとするところで第1話は終わりました。「お仕置きをします」と不敵な笑みを浮かべた保田の胸中はいかに?

「あの人、よく分かんないです。適当かと思ったら、時々いいことも言うし…謎です」という灯の印象通りの保田。ドライだけれど、実は熱いハートの持ち主かも!?と匂わせている感じが好みです。

保田がこういう弁護士になった背景や、灯が以前ネット上でのトラブルに関するトラウマを抱えていそうだったり、片平なぎさ演じる保田行きつけの「喫茶柏原」店主・柏原真帆が過去に保田に相談した内容などなど…。

ストーリーの進行と共に少しずつ明らかになっていくことでしょう。

【このドラマを観ても、”まだ、あなたは他人事でいられますか?”】

が決めゼリフのドラマ『しょせん他人事ですから~とある弁護士の本音の仕事~』。この夏勉強させてもらいながら楽しんで観ていこうと思います!

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