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ハートフルバラエティ番組『推しといつまでも』の最終回によせて

あっちでもこっちでも"推し"という言葉が乱用されるようになったのは、ここ5年くらいでしょうか?

"ファン"という言葉よりさらに思い入れが強く、自分がただ好きというよりは他人にもオススメする(貴方もなんなら好きになって!と言わんばかり)熱烈な"お気に入り"というイメージがあります。

私自身は"推し"の存在は今のところ残念ながらいませんかねー。色んなものが好きなので、一つに決められない優柔不断という意味で(笑)。

歌の教え子たちは主にアニメの世界に"推し"を求める子たちが多くて、2次元の対象にここまでのめり込めるというのは見ていて時に心配になることもあります。せめて2.5次元に…まぁ、これは余計なお世話ですが。

その"推し"を題材にした『推しといつまでも』というバラエティ番組が好きで、"推し"の対象者が気になる回は観ていました。わずか半年で昨日最終回を迎えてしまったんですが…。

コンセプトは"推し"と"推す人"の絆を描くハートフルバラエティ。一般人が"推し"の芸能人を自宅に招いて、日頃の"推し"への感謝を込めて"おもてなし"をするという、ある意味夢のような企画ですよね。

"推し"を家に迎えるまでの準備期間の密着がかなり感動的なんです。どうしたら"推し"に喜んでもらえるのか?をあれこれ考えて、"推し"の想い出の味を再現するために何度も試行錯誤して作ってみたり、"推し"の好きな雰囲気の部屋作りをしたり…。

MCの麒麟の川島と指原莉乃、レギュラーのHey! Say! JUMPの有岡くんの素直な反応が見ていて心地よかったし、涙を流しながら感動する様も三人の人柄がうかがえました。

初回の「純烈」の回は強烈でした。男子高校生・あおとくんの「純烈」への想いはハンパなく、家族一丸となって"推し"である「純烈」を"おもてなし"する姿は感動そのもの。誰かをこんなに想えるって素敵!「純烈」のお返しも素晴らしくて、まさに絆を感じられました。

「ダチョウ倶楽部」の回は泣けました。上島竜兵さんが亡くなってからの「ダチョウ倶楽部」が心配になってYouTubeを見出したら、その面白さにハマってしまったある女性。その女性自身自分の人生にちょっと行きづまり元気をなくしていたのに、「ダチョウ倶楽部」という"推し"の存在で見違えるように生き生きとした日常に変化していったそうです。

テッパンの"あつあつおでん"ネタを持つ「ダチョウ倶楽部」が、"おもてなし"の一環で普通に美味しいおでんを味わって食べる姿は衝撃映像でした(笑)。"推し歴″短いその女性は少し恐縮していましたが、指原莉乃の「好きに時間は関係ない」の名言で想いの深さは時間を超越するものだと思い知らされました!

ずんの飯尾さんの回もなかなかでした。冷静な息子さんが、飯尾さんを好きでいることで両親が二人仲良くやっていることが嬉しそうな姿が印象的でした。飯尾さんが喫茶店好きなので、リビングを家具までレンタルして飯尾さんの好きそうな″喫茶店風″にしてしまったり、飯尾さんの人生を元にした息子さん手作り「人生ゲーム」は相当盛り上がりました。

そして最終回。陣内智則に憧れて、日本で芸人を目指す二十歳の韓国人の男の子。二十歳とは思えない(笑)落ち着きのあるいいキャラでした。韓国の自宅で"推し"である陣内智則を家庭料理で"おもてなし"。さらに"推し"である陣内さんの目の前で、自分で作った陣内さんのフリップネタを堂々と披露する姿に陣内さんも笑いながら心を打たれている様子でした。「いつか現場で会いたいね」そんな日がいつか来るかもしれませんね。

指原莉乃が番組の最後に「この仕事って、人の人生を変えることができるんだなって思いました」というようなことを言っていました。その韓国人の男の子は、まさに陣内さんへの想いがいつか同じ舞台に立ちたいという夢へと変わり、芸人を目指すことにまでつながったわけですからね!

"推し"への情熱は時に奇跡を生み出し、間違いなく人生に彩りを与えてくれるものなんですね。

番組は終わってしまいましたが、この世に溢れている"推し"への想いはまだまだ永遠に続いていきます。私もそのうち"推し"を作ってみたくなりました。

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