見出し画像

『あきらめ廃業』という言葉は、文字通りのニュアンスと少し違う気がしました

「60秒で学べるNews」という番組で取り上げられていた『あきらめ廃業』をする企業が増えているという話。

確かにコロナや物価高騰のダメージを受けての廃業もあるでしょうけれど、余力を残しての廃業が増えているという事実。

大体コロナ禍で廃業した企業の経営者の年齢は75歳くらいが多いそうですが、人生100年時代(という言葉は私はあまり好きではないのですが)ならばまだまだ残りの人生時間がある…その第二の人生を謳歌するための前向きな廃業というイメージの方が強い印象でした。

「サクマ式ドロップ」の社長さんは、様々な要因からの不透明な今後を鑑みて、社員たちに退職金を払えるうちに廃業しようと決めたそうです。それもまた英断だと感じます。

人気の支那そば屋さんは、コロナで落ち込んだ売り上げも盛り返してきたタイミングでの廃業を決めた…理由はやはりこれから先の人生、旅をしたり別な楽しみ方をしていきたいというものでした。

弟子は沢山いるけれど自分の店は自分の代で終わらせるという、これもまた英断ではないでしょうか。

私の夫も自営業で私自身も結婚後ずっと一緒に仕事をしてきました。年齢が離れているので、これから先の人生色々考える岐路に今まさに立っていたりします。

人生100年時代とはいえ、ずっと元気に過ごせるかどうかは正直分かりません。健康にどんなに気をつけていても、ある日突然倒れることもあり得ます。

そう思うと、仕事の引き際をいつに設定すべきかを考えて、夫婦で話し合いをする機会も特にコロナ禍で増えました。

もちろん潤沢な老後の資金があるわけではないので(笑)、年金生活だけでは心許ないわけです。

それでも仕事仕事で生きてきた夫は、残りの人生を贅沢ではなくてもいいから夫婦で旅したり、これまでなかなかできなかったことをして生きていきたいとよく口にします。

そういう意味では、私たちも『あきらめ廃業』ではなく、余力を残した『前向き廃業』を選択したいと今のところは思っています。

まだやれるのでは?…そう言われるくらいのタイミングがいい引き際なのかもしれませんね。

もちろんお金はあるには越したことはありませんが、それと幸せの価値観はまた違うところにあると感じます。

私たちも私たちなりに熟考した上で、第二の人生を明るく楽しく過ごしていけるよう、自分達が納得できる決断をしていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?