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新谷かおる先生の「砂の薔薇」から学んだ歴史の一部

好きな漫画の一つに、新谷かおる先生の「砂の薔薇」がある。
随分昔の作品なのだが、描かれた時代に沿っていて、とても面白かった。
そして、私はこの漫画から「ベルリンの壁崩壊」を学んだ。

実際に、この物語はベルリンの壁崩壊について詳しく描写しているわけではない。
夫と子供を殺され、テロを憎むヒロインが、アメリカ直轄の私設女性テロ部隊で活躍する話がメインなのだ。
だから、ほんの一部分でしか「東西ドイツ」、「ベルリンの壁崩壊」や「冷戦」という言葉を描写するにすぎない。

エリア88等を生み出した作者の漫画なので、やはりこちらの内容も、本当に素敵な名著だと思う。(少し女性の裸描写が多めだけど、過激ではないし、センスのあるセクシーさ?で綺麗な描かれ方。そこは好みが分かれるかも)

今回、話題にしている「ベルリンの壁崩壊」について学んだとはいっても、実際に私がものすごく詳しくなれたわけではない。
だが、キーワード的な「歴史ワード」の一つに触れて、ようやく最近しっくりきたなという感覚を持てただけなのだ。
知るきっかけを、新谷先生の作品が与えてくれたのだ。

例えば、作中にヒロインの親友であり副官でもある元東ドイツ出身の女性の過去話がある。
そこに、ベルリンの壁崩壊の話題がでてくるのだ。
読みだした当時、私は歴史の知識が浅くてなぜ「冷戦」があって「東西ドイツ」が存在していたのか学校の教科書レベルでしか知らなかった。

―――聞いたことのある言葉だけど、深くは知らない暗記言葉。
そんな程度だ。
その時はさらっと、そういう事があったんだと読み流していたのだが、最近購入した以下の本「小学生でもわかる世界史:ぴよぴーよ速報さん著」(116ページにベルリンの壁崩壊について掲載されている)でやっとイメージがつながった。
ついでに「ソビエト連邦」という言葉も出てくる。
現代に繋がる歴史の実情が、イメージと絵で理解できたのだ。
自身の人生時間中に関わる直近知識すら把握できない事を恥じていたので、かみ砕いた具体的な本が欲しかったのだから、出会えてよかった。
最低限の知識が、ようやく整理ができた感じだった。

ぴよぴーよ速報さんの著書
昨年末に発売されたばかりで、分かりやすい歴史初心者本

2000年が来て、24年経過した。
もう2024年だ。
そろそろ1/4世紀になる。
ビスマルクの「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉を改めて思い出すと、歴史というのが人の営みの積み重なりだと実感した。
歴史に通じていない自分でも、ここ半世紀の流れをざっと復習する良い機会になったと思う。
昔読んだ漫画のきっかけっていうのは、時として知識との接点であり、出会いの始まりだったと気づけたのは嬉しいことだ。

日々、ストレスや理不尽な扱いを受けたりして、何もかもに疲れていると歴史なんて触れる余裕もでてこない。
だが、漫画を通じて知った言葉やキーワードが、何かの機会に知識の整理に繋がった。

これからもそういった何かの言葉や情報で、いろんなことを学び、感じ取ってみたいと思う。
作品はやはり”気づき”の宝庫だ。
新谷先生のこの漫画は、テロリズムについても考える機会を多く与えてくれた。
これからも、たくさんのストーリーに出会いたいと切に願う。

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