semiotica 朋/TOMO

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記事一覧

立夏

元号が改まり新天皇のもと日本の新しい時代が始まった。 令和が始まって一週間、本格的な活動は夏から始まる。 先が見えにくい手探り状態というのが正直な新時代への感想 …

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時の流れ

いつの間にか啓蟄も過ぎ、春分。 明日にも桜が開花する。 昭和の時の流れに思いをいたしている間に 平成の次の特急に乗せられる などと言ってはいられない。 自然界の生命…

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雛納め

ひな祭りが終わった。 三月三日は 元々は上巳(じょうし)という五節句の一つだった。 男女を問わず身体の穢れを祓うため 息を吹きかけ厄を移した人形(ひとがた)を 川に…

新芽

草萌ゆる候 あらゆる命が動き出している タラの芽のほろ苦い味は 冬の間に溜まった体内の毒を消す 採りたての天ぷらの味は格別だ あと二ヶ月もすると新緑を楽しませてくれ…

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ZINE

ZINEが密かなブームだ。 ZINEとは趣味で作る小冊子。 magazineのzineからきているらしい。 急遽zine-artbook活動に参加することになって 改めて最近身近になってきた日本…

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雨水

いつの世も日本人の心を動かすのは季節の小さな移ろい。 三寒に四温に日々は確実に春の到来を物語っている。 山の雪が解けて流れ出す。 雪解川は冷たいが山を歩けばちろち…

紅梅

青空へ笑ふ紅梅蘂長し あおぞらへわらうこうばいしべながし

チョコレートから和菓子へ

バレンタインデーが終わればデパ地下はひな祭り一色になる。 和菓子は日本の伝統工芸品だと思う。 練切りは白あんに求肥や山芋を蒸したものを入れてつくるとか。 あの微妙…

春炬燵

オムレツの重さの揺るる春炬燵 おむれつのおもさのゆるるはるごたつ

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春浅き

春浅きテラスに椅子の白さかな はるあさきてらすにいすのしろさかな

春立つ

春立つや湧水の輪の崩れやう はるたつやゆうすいのわのくずれよう

春動く

渓谷の光小走り春動く けいこくのひかりこばしりはるうごく

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春めく

マネキンの小指に指輪春めきぬ まねきんのこゆびにゆびわはるめきぬ

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早春

暦はや十一枚や梅早し こよみはやじゅういちまいやうめはやし

立夏

元号が改まり新天皇のもと日本の新しい時代が始まった。
令和が始まって一週間、本格的な活動は夏から始まる。

先が見えにくい手探り状態というのが正直な新時代への感想
毎日を一歩一歩堅実に進むことができればよしとしたい。

御料車の等間隔に若楓
ごりょうしゃのとうかんかんにくわかかえで

即位の儀式のために赤坂から皇居へ向かう御料車
朝からの雨がやみ すがすがしい空気の中
ゆっくり進んでいった

時の流れ

いつの間にか啓蟄も過ぎ、春分。
明日にも桜が開花する。
昭和の時の流れに思いをいたしている間に
平成の次の特急に乗せられる
などと言ってはいられない。
自然界の生命力は時を待たない。
今を生きる自分も自然界の一部なのだ。

TOKYO ART BOOK FAIR がたけなわだ。

啓蟄や銀座の地下に本の虫
けいちつやぎんざのちかにほんのむし

粒餡も漉餡も好きお中日
つぶあんもこしあんもすきおちゅ

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雛納め

ひな祭りが終わった。
三月三日は
元々は上巳(じょうし)という五節句の一つだった。
男女を問わず身体の穢れを祓うため
息を吹きかけ厄を移した人形(ひとがた)を
川に流した風習だったそうだ。

飾った雛人形は雛祭りが終わったら早く仕舞わないと
結婚が遅れるなどという
娘の健やかな成長を願って
雛を飾るのは楽しい 色とりどりの雛菓子やちらし寿司
愛娘の成長を見守り 夢が膨らむ
そして
華やかな雛祭 が

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新芽

草萌ゆる候
あらゆる命が動き出している
タラの芽のほろ苦い味は
冬の間に溜まった体内の毒を消す
採りたての天ぷらの味は格別だ

あと二ヶ月もすると新緑を楽しませてくれる
いろは紅葉も芽を出し始めた
この新芽は他の木の芽と趣が異なる
春の芽出しが鮮紅色になるものがある

芽楓のやがて立ちたる風紅く
めかえでのやがてたちたるかぜあかく

ZINE

ZINEが密かなブームだ。
ZINEとは趣味で作る小冊子。
magazineのzineからきているらしい。

急遽zine-artbook活動に参加することになって
改めて最近身近になってきた日本のzineを眺めてみた。

このムーブメントのきっかけはサンフランシスコの詩人たちの
1950年代の自費出版的な詩集の制作に始まり
ストリートカルチャーのアート表現として広がったようだ。
日本には2000

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雨水

いつの世も日本人の心を動かすのは季節の小さな移ろい。

三寒に四温に日々は確実に春の到来を物語っている。
山の雪が解けて流れ出す。
雪解川は冷たいが山を歩けばちろちろと陽光に輝く。
水は無色透明だが日光の反射で川底の成分と交わり青色に見える。
水色とは平安の時代には使われていたとか。

日本の伝統色にも心動かされる。

紅梅

青空へ笑ふ紅梅蘂長し

あおぞらへわらうこうばいしべながし

チョコレートから和菓子へ

バレンタインデーが終わればデパ地下はひな祭り一色になる。
和菓子は日本の伝統工芸品だと思う。
練切りは白あんに求肥や山芋を蒸したものを入れてつくるとか。
あの微妙な色合いはまさに芸術品だ。

春炬燵

オムレツの重さの揺るる春炬燵

おむれつのおもさのゆるるはるごたつ

春浅き

春浅きテラスに椅子の白さかな

はるあさきてらすにいすのしろさかな

春立つ

春立つや湧水の輪の崩れやう

はるたつやゆうすいのわのくずれよう

春動く

渓谷の光小走り春動く

けいこくのひかりこばしりはるうごく

春めく

マネキンの小指に指輪春めきぬ

まねきんのこゆびにゆびわはるめきぬ

早春

暦はや十一枚や梅早し

こよみはやじゅういちまいやうめはやし