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スポーツもビジネスも恋愛も学習も。人生を好転させる心の形 『マインドセット:「やればできる!」の研究』

『マインドセット:「やればできる!」の研究』
(キャロル・S・ドゥエック)

すっかりリモートワークな生活が定着し、子どもたち(小2と4歳)からも「ずっと家にいる人」認定されています。

これまで通勤時間につかっていた往復三時間を、家での生活にあてられるので、普通に外で仕事をしていたきときに出来なかった事があれこれできるのですが、1番良かったなと思っているのは、小2の勉強をマンツーマンで見てあげられること。

これまで読んできた子育て本、教育本の知識を総動員し、勉強が「出来る」よりも「楽しめる」ような方向性に導けないか、あれこれと工夫しながら日々を過ごしています。

最初は本に書いてあるとおりやってもうまくいくはずもなく、勉強に誘っても「しーらんぺったんごーりーらー」とか言いながら逃げ回るだけだったのですが、私の書斎部屋に子ども用の机を置き「今日からここを小学校にします」と宣言し、毎日ランドセルに道具を入れて書斎に登校してもらうようにしたら、面白がってきまった時間に登校をするようになりました。

そこで、あとはこのやる気が冷めないように、一ヶ月欠かさず毎日勉強したら、ちょっとしたおもちゃが買ってもらえる(千円位)というインセンティブを設定する。とにかく、今は結果よりも頑張っていることを褒めまくる。そして、これが1番効果があったのだけど、毎日の勉強量を記録し、努力を定量化して見せることで、知識が増えたり、計算が上手になったり、使える漢字が増えたりすることを明確にして見せてあげる。こういった施策で、最近は自発的に勉強をするようになりました。

得に努力を褒めるってのが効いたみたいで、解くのが大変だった問題が練習をすることでスラスラ解けるようになったら、それをしっかり取り上げ、褒めてみせる。そうすると、わからないプリント、難しいプリントでも、楽しんで食らいつくようになりました。

これは、子供に良いマインドセットを身に着けてほしいからやっているのですが、わりといい感じに効果が出てきています。


マインドセットとは、人の心の有り様を指すもので、信念だとか信条だとか、これまで経験してきたこと、教育をうけてきたこと、結果として得た先入観などから作られる思考の様式と言えるもの。

そんなマインドセットが人の人生にどのような影響をあたえているのか。端的に言うと「人生の成功」にどのような影響を与えているのか。心理学の研究者が、20年にわたる調査で明らかになった成果をまとめたもの。

本書は、マインドセットを大きく2つのタイプに分けている。

一つは、決定論的な見方で世界を捉え、早い段階で成長が止まり、改善するチャンスも自らフイにしてしまうマインドセットを「硬直マインドセット」と呼ぶ。

もう一つは、多くの継続した成功を収め、全てを自分の自由な意思で切り開き、結果的に高い成果を達成するマインドセットで、それを「しなやかマインドセット」と呼ぶ。

もちろん、この「しなやか」のほうが幸せにより近い。

本書では、この両極にあるマインドセットの特徴を明らかにしつつ、スポーツで、ビジネスで、人付き合い(恋愛も!)で、勉強で、それこそあらゆる分野で「しなやかマインドセット」を持つことががいかに大事かを明らかにする。

構成としては、とにかく事例をこれでもかと出して、私達もよく知るスーパースター達のマインドセットを分析しながら、いかに「しなかやマインドセット」が成功の鍵になっているかを明らかにしていく。

数日前に紹介した

こちらの本でもこのマインドセットの話は登場していて、まさにタイトルにある「努力を褒める。才能は褒めない。」というのは、子どもたちに「しなやかマインドセット」を身につけてもらうために必要なことなのだ。

マインドセットとは、要するに価値観や信念、信条であり、おそらくは、幼少期に両親からどういった影響をうけてきたのかで左右されるのだろうと思う。そうかんがえると、子どもたちに対する接し方というのはとても大事だ。ぜひ「しなやかマインドセット」な子どもたちに育ってほしい。



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