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【新入社員向け】プロフェッショナルとして報酬を頂くとは?

新入社員が社会人として働き出し、約2ヶ月が経ちました。

4月末に初任給をもらった後、弊社1年目の社員に向けて「プロとして報酬を頂くとは?」の研修を行いました。

今回はその時に話した内容のポイントをまとめます。

社会人として、プロとしてのマインドセットをするのに参考頂ければ幸いです。

■ 時間ではなく、結果で仕事をする!

4月から社会人として働き始めましたが、学生と社会人の大きな違いは何でしょうか?

学生時代はアルバイトとしてお金を頂いていましたが、社会人はプロとしてお金を頂きます。

アルバイトと、プロの決定的な違いは何か?

アルバイトは時給でお金を頂いている一方で、プロは成果に対してお金を頂きます。

プロのスポーツ選手を想像してみてください。

沢山の時間を練習したからといって、その時間数で報酬を頂くことはありません。プロ野球選手は、成果・実績に対して翌年の年俸が決まりますよね。

つまりプロは、出した成果の価値に対してお金を頂いています。

市場に対して製品を見ても、どれだけ時間をかけたといって価値がないものは売れずに、お客様からお金を頂けないですし、逆にかけた時間が少なくても、高い価値を出せば、高く売れます。

会社の給与形態では、残業時間でお金が発生するので、時間で働くことで給与が上がるという仕組み上、本来のプロとしての本質を忘れやすいので要注意です。

アルバイトとプロはそもそも土台が全く違います。

プロは時間ではなく、出した結果・価値でお金をいただきます。

■ 給与の10倍の成果を出す!

私が新卒1年目で入社した会社は、株式会社ディスコという会社でした。
(半導体メーカーで、2020年の働きがいのある会社ランキングで、日本・アジア共に2位。製品の業界シェアは70%で、メーカーでありながら経常利益20%の超優良企業です。)

私が新入社員の時、最初に社長から直々に「プロとしてお金を頂くとはどういうことか?」について教えてもらいましたが、その時の話は、今でも覚えているほどインパクトがあったので、こうして弊社の若手にも毎年話をしています。

はじめに社長に教えられたのは、「頂いている給料の10倍の成果を出しなさい」ということです。

頂いている給料と等価の成果を出していても、会社としては成り立ちません。一般的には4倍と言われていますが、給料の10倍の成果を出すことがプロだということです。

当時社内で優秀と噂されている先輩がいました。その方は、自分が受けた仕事に対して、必ず期待以上の成果を返す。というのです。

彼は本当にすごい!と、何人もの人が言っていたので、よし俺も全ての仕事に対して「期待以上の成果を出してやる!」と決意したのを覚えています。

プロは、期待通りの成果ではダメなのです。期待を超えて始めてプロだということを教えて頂きました。

そんなこともあり、私はその会社で4年半勤めた後、起業して今のコンサルティング事業を始めることになったのですが、退職する時に社長から言われた言葉が今でも覚えています。

「普通、新卒で入った社員は最初の3,4年ぐらいは会社としては赤字で、5年目ぐらいからようやく黒字。給与以上の成果を返し始めるようになるんだけど、永井に関しては、この4年でもう十分ペイしたからな。」

と、言って頂き、これまで頑張ってよかったと思いました。

■ プロフェッショナルの起源を理解する!

当時教えてもらい、今でも覚えていることに、「プロフェッショナルの起源」についての話があります。

そもそも、プロとは何か?なぜプロが生まれたのか?ということです。

原始時代、人々は自分の生活は自分でなんとかして生きていました。食糧を得るために、ある時は猟師に、またある時は漁師、さらには農夫までこなすと言った具合です。また家も自分で作らなければいけませんから、大工にもなっていたでしょう。ですので、何か1つのことに集中すると言うことは難しかったのです。

ここにお金が生まれることで変化が起きます。

お金とは価値交換ツールです。お金によって、例えば、ある人は釣りばかりを専門に行い、釣った魚をお金に変換し、そのお金で、肉や服や家と交換する。ということが可能になりました。

ここで、魚を釣ることのプロフェッショナルが誕生しました。

人は、お金という価値交換ツールを発明したことにより、ある領域をとことん極めることができるようになったのです。

これにより社会は一気に発展し、どんどん豊かになっていきました。

近年では、プロフェッショナル領域が多種多様あり、研究者として生きることも可能になっています。研究者がいるおかげで、量子力学の理論を使用し、スマートフォンが開発できたり、国際通信が可能になったりしています。

お金という価値交換ツールがあるおかげで、我々は何かのプロとしていきていけるようになり、何かのプロ領域を極める人が存在するおかげで、今の社会発展があるのです。

■ 何のプロを極めていくかを決める!

以上の話を踏まえると、プロとお金とは切っても切り離せない関係にあり、自分が何のプロ領域を極めるかを考えることは非常に重要になります。

・自社は何のプロとして、社会に存在しているのでしょうか?

また、

・あなたは何のプロを極めていくのでしょうか?

例えば数学を誰かに教えて欲しいとき、5教科オール80点のA君か、数学は100点でその他の教科50点のB君、どちらを頼りますか?多くの人はB君を頼ると思います。

プロはある領域に突出しているからこそ、誰かに価値を提供できます。

株式会社ディスコでは、明確に、我々は、「高度なKiru,Kezuru,Migaku」の領域におけるプロであると定義していました。高度なというのは、半導体領域に求められるマイクロメートルの精密加工領域です。その領域のKiru,Kezuru,Migakuの加工技術で世界トップであり、社会の中で欠かせない存在になっているのです。

社会人として、あなたは何のプロになるのか?はとても重要です。

私は、以前、光学系のエンジニアとしてプロ領域を極めていました。特許も50件以上申請しました。今では、能力開発やコーチングの領域を極めています。

今の時代、キャリアは多様になっており、ジョブチェンジが当たり前になっていますが、目の前の仕事の領域に関して、とことん極めていく姿勢が大事です。

入社して今のタイミングで、すぐに何のプロになるのか?を決めずらいかもしれませんが、この数ヶ月以内に、まずはこれを極める!というものを決めてください。そして、それをとことん極めることに時間を使ってください。

その領域なら、誰にも負けない!という状態になることが、プロの世界で活躍できる人材になります。

プロを極めれば、年齢は関係なくなります。

歯医者の前では、年配の人も、年下の医者に従いますよね?

プロの世界に年齢は関係ないのです。

何をどれだけ極めているか?

何かを極めれば尊敬され、重宝される、市場価値の高い人材になります。

■ 毎日1%、+αの成長をする!

「プロの世界を想像してください。プロの世界でゆるいところってありますか?サークル的にやっている野球と、プロとしてお金をいただきながらやっている野球と、世界は全然違いますよね?皆さんは会社から給与をいただいている以上、もう立派なプロです。プロの世界にいることを自覚してください。」

これも、入社時に社長から言われた一言で、今でも覚えていることです。

給与をいただいている以上、もうプロである!

ですから日々自身の能力を高め、価値の高い人間になることは欠かせません。

「1%の法則」をご存知でしょうか?

相手より、1%でも上の成長させ続けると、1年後何倍の差がつくか?

約37倍の差がつきます。

自分も相手も、会社の競合も、常に成長しています。

その成長度合いを、相手より1歩でも多く努力すると、1年後に37倍差がつくということです。

逆に、自分より相手が1歩上の成長努力をしていたら、自分は1年で37倍の差をつけられることになります。

新入社員の同期がいますが、同じペースで成長している人と、1%でも上の成長を続ける人。

毎日の小さな積み重ねが、大きな差となります。

■ プロとアマの違い13箇条

最後に、私が新入社員の時、会社の壁に貼ってあって、いつも見ていた「プロとアマの違い13カ条」をご紹介します。参考にしてみてください。

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社会人になったこの最初の1年が、今後のビジネス人生で成功するための土台になります。

こちらの記事を、新社会人の方にもシェアしていただければ幸いです。




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