自己紹介ー秘書がなぜオーダーメイドスーツの仕事を選んだのか?
アメブロで1年余りほぼ毎日ブログを続けていました。今までの記事をまとめ直し、きちんと形にしようと思い立ち、こちらに引越した次第です。
まずは自己紹介をさせて頂きます。
現在の仕事
私は現在、オーダーメイドファッションコンサルタントとして活動しています。オーダーメイドのスーツやシャツを受注して、トータルでその方に相応しい装いをご提案しています。また、パーソナルスタイリストとしてコンサルティングやショッピング同行をしたり、企業向けビジネススタイル研修、一般の方向けファッション講座などの講師もしております。
生まれ〜氷河期の就職
大阪府堺市生まれ。4歳〜18歳まで九州に育ち、大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)に入学。
それ以来は大阪→神戸→大阪と、気付けば25年です。
大学時代は教職を目指し日本語教育の勉強と、国語教師の免許を取得しました。
しかし世間は就職氷河期真っ只中…非常勤では生活できないと、とりあえず就職の道へ。
その時、どうせなら好きなことをしたいなぁと思ったのです。
その当時は、何年か勤めた後は教職に再チャレンジするつもりでした。
そこで選んだのが、アパレルメーカーでした。
周囲や面接官にも「なんで⁈」と幾度となく聞かれました。
それは私が単純で世間知らずだったから、と今ならそう思います。
もし昔の自分にアドバイスできるなら、やめときー!と止めるかも…笑
当時は、国立大学を出たら就職は大手の総合職や営業などのキャリアを目指すのが一般的でした。
私のファッションに対する愛着は、その当時から自分が思う以上にあったんですねぇ。
そういう理屈じゃない「好き」が、結局のところ今につながっているのですから面白いです。
さて、就職氷河期でひたすら落ちた中でご縁があったのが、何社もグループ会社を持つ大手アパレルメーカーでした。
ダサい私が売れっ子になるまで
しかし、問題がありました。
私はファッションが好きなくせに、なんとダサかったのです!しかも本人はそのことにあまり気付いていなかった…笑
その時の店長や先輩がまさにアパレルの人!というセンスの塊のような人たちでした。私服ではコムデギャルソンをこよなく愛する店長と、神戸のオシャレな女子短大出身で洗練されている先輩。田舎育ちで大学も地味めだった私とは雲泥の差です。
ある日オシャレと思って、黒シャツ&黒パンツのコーデにチラリと赤いタイツを合わせたことがあって。それに思いっきりダメ出しされたことがありました🤣笑 私は毎日のようにみっちり愛のあるご指摘やお叱りを食らい、そのお陰で少しずつセンスが上がって行きました。
オシャレは変に奇をてらうのではなく、シンプルで自分に似合うものを選ぶこと。そういう基本的な価値観が出来上がったのもここでの経験がベースにあります。
やがてお客様が「あなたの着ているのが良いわ」と言ってご購入くださるようになりました。
自分に自信が付き、売上も自然と上がっていきました。気付けば顧客様もたくさん増えていました。
これがファッションの力を実感した原体験です。
オシャレになったから売れるようになったのでしょうか。違います。自分に自信がつき、それが立ち居振る舞いにも現れ、お客様にも伝わったのです。そして、お客様も安心して任せて下さるようになったということです。
言葉は要らないんだ。
魅せるだけで良いんだ。
装いを変えるだけで周りの見る目が変わるんだ。
そして、それが自分の力になり自信になる。
そうして4年あまり百貨店で勤務させて頂き、ここでファッションと接客とサービスの基礎をしっかり学んだことが後々の私の基礎となりました。
ロンドン留学〜結婚・出産
退職のきっかけはロンドンへの留学。
当時結婚を考えていて、その前に昔からの夢だった英国留学にどうしても行きたかったのです。
8ヶ月間だけでしたが、イギリス人とフラットシェアをしながら語学学校に通い、現地でバイトしたり、レザーファクトリーでのインターンシップなどの経験もできました。
今でも自分にとって大切な思い出です。
帰国後は、うめだ阪急にミラノコレクションブランドの出店があり、店長として勤務させて頂きました。
私生活では無事に結婚、ほどなく妊娠。
出産を機にファッション業界から離れます。
キャリアコーディネーターから秘書に
その後は育児しながら大手人材会社のキャリアコーディネーターを経て、前職は金融系上場企業の秘書として勤務していました。
でも、ずっとファッションは大好きでした。
靴収集が趣味で、バッグも洋服もクローゼットに入りきらないくらい。
そんな私でしたが、再びファッションを仕事にしようとは全く思っていませんでした。
家庭と両立するのは難しいと思っていたのです。
秘書として勤務していた時、ある日上司に言われました。
「瀬島さん、そんなにファッションが好きなら、自分で仕事してみたら?
例えばオーダースーツの仕事とか。ここの会社はそういう人が多いし。
自分で仕事をすれば時間も仕事量も自分で調整できて、家庭との両立もできる。」
全く考えてもいなかった提案でした。
今後、一生ここで働くことは無いとしても、またどこかに勤めるんだろうなぁ…と漠然と考えていて、まさか自分が起業するなんて思いもしていなかったのです。
見た目で損している人が9割⁈
私は人材会社では、派遣登録に来る方の受付や面談、仕事紹介をする仕事をしていました。
その後、秘書の仕事でも多くのビジネスパーソンとお仕事をしました。
仕事を通じて、それこそ無職の人から年収○億の人まで何千人とお会いしてきました。
そこで感じたのは、まず見た目で損をしている人が9割だということです。
よくよく話せば、もちろんその人の良いところは見えてきます。(人材会社の場合は特に、その人の良い面やスキルを聞き出さなくてはいけません。)
ただ、いつも多くの方に感じていたのは本当にもったいないなぁ、ということ。
身だしなみをきちんとしたらもっと第一印象が良くなるのに。そこでまず損をしている。スタートがマイナスから入ってしまう。その人の良さが全く出ていない。これは本当にもったいないことです。
それはアパレル、人材会社、秘書の仕事を通じて、私がずっと感じていたことでした。自分自身がファッションで人生が変わった経験をしていたので、尚更でした。
なので、元上司の次の一言は私に刺さりました。
「瀬島さんがみんなをカッコよくしてあげたらいいんじゃない。」
私、それめちゃくちゃやりたい‼️
私はファッションが好き。
人をサポートするのが好き。
人に喜んでもらうのが好き。
今までの点と点が繋がったような感覚を覚えました。今までやってきたことは無駄では無かった。
もちろん、すぐに決断した訳ではありません。
ただ、30代も終わりに近付き、これからの人生どうしようかと考えていた時期ではありました。
その頃母を亡くしたのも、人生を見つめる契機になったと思います。
これから自分は何をしたいのか。
好きなことは何か。
何が自分の幸せか。
そして、私が人のためにできることは何なのか。
よくよく1年余り考えました。
そして決心して、ある生地屋の社長さんをご紹介頂き、大阪の老舗テイラーで修行させてもらうようになったのです。
それが4年前の話です。
もちろん今でも失敗もありますし、落ち込むこともたくさんあります。
でも多くのご縁と応援を頂いて、本当に感謝しかありません。
私がこの仕事を通じて何を伝えたいのか、その想いはまた別にお書きします。
追記: 2021年1月に「船場ビスポーク」を開店しました。
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