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「子ども欲しい」の前に読むnote ~育児編~

このnoteでは子どもを迎えてからの育児の話をしていきます。

妊娠出産編は別のnoteにありますので、まだの方はぜひそちらもご覧ください(^^)

この記事は、同じ社会に生きる全ての人それぞれにとって、子どもがほしいとは?ほしくないとは?を考えるきっかけになると思っています。

子どもを希望する場合、どのような形で授かるかは人それぞれ。
妊娠出産が絶対必要なわけではありませんし、「育児」の多様なあり方もこの記事を通して想像してもらえたら嬉しいです。

1. 育児とは?

みなさんは育児の定義ってなんだと思いますか?
今子どもがいない人、子どもを希望していない人には本当に関係のないことでしょうか?

私は、家庭に子どもを迎えることだけが育児ではないと思います。

血縁上のつながりとか、一緒にいる時間の量ではなく、子どもが育つ環境を想像して行動することが育児なのではないかと考えています。

例えば、街中でベビーカーを押しているお母さんがいたら、自分はエスカレーターや階段を使って、エレベーターを譲るようにする。
横断歩道を渡るとき、小さな子が赤信号で飛び出さないか注意しておく。

これらは十分「育児」だと思います。

私たちも多くの方に見守られ、成長してきました。
つぎは私たちがこれから育っていく子どもたちの環境を整えていく世代なのではないでしょうか。

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2. いろいろな授かり方

前回のnoteでは「妊娠出産には生物学的タイムリミットがある」という話をしましたが、妊娠出産以外にも子どもを授かる方法はあります。

特別養子縁組という制度を聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。血縁関係のないお子さんを迎え入れ、戸籍上でも実子と同じく表記され、親子として暮らしていく制度です。

特別養子縁組の他にも普通養子縁組、里親制度など様々な制度があります。
制度別に詳しく知りたい方はこちらのサイトがおすすめです。

ちなみに、代理出産(受精卵を他の女性の子宮に入れ産んでもらう)という方法も存在していますが、こちらは法的な問題も指摘されています。
詳しく知りたい方はこちらのサイトがよくまとまっていたのでおすすめです。

3. 0~6歳の育児課題

いくら子どもを迎える準備が整っていても、現状ぶつかってしまう壁はいくつか存在します。
その中でも知られてなさそうな課題をピックアップしてみました。

・育休(育児休業)について
・親の仕事と保活
・早生まれと保活
・保育園に通い始めたら
・小学校に入学したら
・習い事をする場合

もちろん、育児環境や住んでいる場所などで同様の課題に直面しない方もいます。

ただ、いつか子どもを授かりたいと考えたときに、『こんなことが起こりうるのか』と頭の片隅にでも入れてもらえたらと思います。

👶 育休(育児休業)について
育休は、国の法律で定められた休業制度で、どの会社でも性別問わず取得することができます。
(うちの会社育休制度ないんだよね〜、はありえません!)

ざっくりいうと、子どもが産まれてから1歳になるまで休むことができ、取得中は雇用保険から育児休業給付金が貰える制度です。

もらえる額は、取得日数に応じて下記のように変化していきます。
・〜180日 賃金月額 × 67%
・それ以降 賃金月額 × 50%

ただ、育休取得にも条件があり、注意が必要です。
例えば、非正規雇用の場合、同一事業主に1年以上雇用されている、かつ子どもが1歳6ヶ月になる日まで雇用が満了しないこと、という条件があります。

両親が同時に取得すると延長できたり、男性育休は再取得できる場合があったりと、育休にも色々な仕組みがありますので、詳しく知りたい方はこちらのサイトでみてみてください!
👶 親の仕事と保活
保育園に入園を希望する場合、多くの方が保活(保育園入園のために保護者がする活動のこと。就活みたいですね。)をします。
ただ、保活をしても必ず保育園に入れるわけではありません。

認可保育園の入園は点数制になっており、保護者の勤務状況や家庭環境等を点数化し、その合計値が高い順に入園できます。
(例:週5勤務、1日あたり7時間労働→20点)

一般的な共働きでも他の人より相対的に点数が低く、希望した園に入れない場合があります。
(これが「待機児童」で、国としても問題になっていますね。)

点数化の指標は自治体ごとに違い、居宅外労働か在宅ワークか、といった勤務地の違いで点数が変わるところもあれば、同じ点数になるところもあります。
項目別の点数をしりたい方は各自治体のHPをみてみてくださいね。
👶 早生まれと保活
保育園によっては生後57日以降から子どもを預けることが可能です。

ここで知っておいた方が良いこととしては、「早生まれは入園時期に注意」ということです。
日本の保育園の多くは4月にスタートしますが、早生まれの場合、入園までに預けられる月齢に達していない場合があります。

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その場合、その翌年の4月に1歳児クラスとして入園することになりますが、0歳児から進級する子がいるため1歳児クラスの募集は少なく、狭き門になります。
※園によっては0歳児クラスがなく、1歳児から受け入れをしている園もあります。

また、認可保育園に入園できなかった場合、認可外保育園に通ったり育休の延長をしたり、ベビーシッターを利用したり、といった選択肢もあります。

保活の詳しいスケジュールが知りたい場合はこちらのサイトがおすすめです。
👶 保育園に通い始めたら
多くの保育園には、本格的な入園前に「慣らし保育」というものがあります。
(いきなり劇的な環境の変化は大人でも辛いですよね。笑)

子どもの月齢や園の方針により様々ですが、慣らし保育は1~2週間かけて行われるのが一般的です。最初は1~2時間、徐々に半日、と保育園に預ける時間を長くしていきます。
この期間中はお迎え時間がまちまちのため、まだフルタイムの復帰が難しいとされます(他に子どものお迎え等ができる方がいれば別です)。

多くの家庭が、父母どちらかが育休を継続したり、交代で早退したりして慣らし保育を乗り切っているようです。
(↓イメージ図)

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慣らし保育が終わり、フルで通えるようになっても、小さい子は突然体調を崩しやすいため、急遽仕事を休んだり、早退して迎えにいくこともあります。
そういった急な出来事にどう対応するか、パートナーやその他協力者と体制を整えておくことが大事です。
👶  小学校に入学したら
小学校に入学すると「小一の壁」と呼ばれる問題が発生します。
これは、保育園までは延長保育などを利用してフルタイムで共働きができたが、小学校になると下校時間が早いがお留守番はできず、かつ学童も倍率が高いことにより入れない可能性がある、といった諸問題のことです。

それ以外にも、入学式、授業参観、家庭訪問など小学校で起こるイベントの多くが平日の日中に行われます。また、夏休みなどの長期休暇もあるため周囲の協力や学童などの施設を利用して仕事と子育ての両立を考える必要があります。
👶  習い事をする場合
保育園や小学校の他に、習い事に通う家庭もあります。
現状課題としてあがっているのが、習い事が土日に集中することです。

平日は仕事終わりにお迎え→晩御飯・お風呂→就寝とタイトなスケジュールになり、習い事を休日にまとめざるを得ない場合があるからです。

住んでいる地域や習い事の種類によっては土日の枠が争奪戦になることも。
周りの人と協力して送迎当番をしたり、送迎サービスを利用するなど平日に習い事へ通える工夫もあります。

4. 育児にかかるお金

子どもを育てるのにかかるお金は本当に様々で、私立or公立、習い事の有無、子の健康状態など、家庭によって条件が全く違います。

ここでは、幼稚園〜大学まで全て公立に通った場合の費用を書き出してみました。

💰 生まれてから大学卒業までにかかる費用
出産・育児費用:約91万円
子供の食費:約671万円
子どもの衣料費:約141万円
子どもの医療費・理容費:約193万円
おこづかい費:約451万円
子どもの指摘所有物代金:約93万円
幼稚園〜高校の教育費:約504万円
国立大学(4年間)の教育費:約511万円
合計:約2655万円

全部公立だとしても、この額です。

ちなみに、私立が混じるとどうなるのか、についてはわかりやすい表があったので引用します。

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引用元(https://benesse.jp/kosodate/201509/20150910-2.html

あくまでおおよその金額ではありますが、ここに習い事や留学の費用、一人暮らしの仕送りなんかも入ってくるかもしれません。

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育児にどのぐらいのお金がかかるかわかったところで、育児家庭に向けた助成制度と手当にどんなものがあるのか、少し触れていこうと思います。

詳しいところまで読む必要はありませんが、こんな手当等があるんだな〜と認識してもらえたら幸いです。

 🐻 児童手当
対象:中学校卒業までの児童を養育している方
支給額(月額):
3歳未満 一律15,000円
3歳以上〜小学校修了前 10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生 一律10,000円

※所得制限等の条件もあります。詳しくはこちらから。
🐻 こども医療費助成制度
対象:15歳に達した日以降最初の3月31日までの間にある子ども
助成額:医療機関で治療を受けた時の保険診療の自己負担分

※これは各自治体ごとに行なっている制度になります。
助成額や条件は各自治体のHPを確認してください。
🐻 児童扶養手当(ひとり親家庭等が対象
対象:18歳に達する日以降の最初の3月31日までにある児童(一定以上の障害の状態にある場合は20歳未満)を監護している母又は監護しかつ生計を同じくする父、もしくは父母に代わってその児童を養育している方
支給額(月額):
所得に応じて月額43,150円から10,180円まで10円単位で変動

※詳しい条件はこちらからご確認ください。
🐻 私立幼稚園就園奨励費
対象:私立幼稚園に通うお子さんの保護者
内容:私立幼稚園の通園にかかる費用を一部補助(所得に応じて決まります)

※これは各自治体ごとに行なっている制度になります。
条件や内容は各自治体のHPを確認してください。
🐻 就学援助制度
対象:経済的理由によって,就学困難と認められる学齢児童生徒の保護者
内容:学用品費や給食費等の援助

※これは各自治体ごとに行なっている制度になります。
条件や内容は各自治体のHPを確認してください。

このように、いろいろなケースに応じて手当や助成制度が用意されています。

また、制度の内容は変わっていきますので、子どもを迎えるタイミングにでも調べ直すことをおすすめします!

5. おすすめサービス紹介

さらにもう一歩踏み出すための外部サービスを紹介します。
妊娠、出産、育児に関するサービスですので、もしご興味あればぜひ使ってみてください(^^)

👇 妊娠出産に関する知識
丘の上のお医者さん
神奈川県が情報提供をしているサイトです。妊娠出産にまつわるあらゆる知識がわかりやすく書かれており、ライフプランシートを作成できる機能もあります!
👇 育休に関する知識
育休シュミレーター
今の賃金等を入力することで、もし育休を取った場合育児休業給付金はいくらもらえるのか、子どもと過ごす時間はどのぐらい増えるのかを計算してくれます。
👇 不妊に関する知識
夫の不妊バイブル
不妊治療についてわかりやすくまとまった資料です。ボリュームはありますが、どれも大切なことですし図解も多いので読みやすくておすすめです。
👇 パートナーとのコミュニケーションに
famion
カップルや夫婦が価値観を共有し、結果を可視化できるツールです。
web版とapp版がありますが、どちらも質問に対していくつかの選択肢の中から自分の意見に最も近いものを選び、パートナーと回答を見せ合う形式です。
👇 精子の簡易健康チェック
seem
精子の濃度と運動率を測定できるツールです。キットを購入し、アプリを使うことで自宅で精子の状態を測定できます。
自分の数値をWHOの下限基準値(下回ると自然妊娠が難しい値)と比較する機能もついています。
👇 行政手続きの検索&オンライン申請
ぴったりサービス
住んでいる地域とカテゴリを選択するだけで、自分の申請すべき手続きがわかります。
手続きによってはオンライン申請が可能なものもあります。
👇 何か困ったときの相談先
Mex
人には少し話しづらい、性の悩みや妊娠したかもしれない、といった相談事を手助けしてくれるサイトです。
「困りごと」と「住んでいる地域」を選択することで、避難できる場所や電話相談先がわかります。

皆さんの中でもしオススメのサービスなどご存知の方がいましたら、ぜひ文末にある意見フォームやTwitterのDMで教えていただけると嬉しいです!!

おわりに

ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます!
妊娠出産編に続き、ボリュームたっぷりのnoteになってしまいましたが、どれも知ってると知らないのでは今後大きな差が生まれる知識です。

妊娠には生物学的リミットがあるのは事実です。
ですが、妊娠出産を経なくても育児はできます。

将来の子どもについて、性別年齢問わずみんなで考えていきませんか?


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もしよければ一言でもいただけると嬉しいです!!❤️

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