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京都を代表する橋の一つ、三条大橋の補修/修景に当社製品を採用いただきました!

こんにちは。積水樹脂グループ公式note編集部 土井です。

京都で遊びに行くといえば「京都駅付近」、「嵐山」「四条(河原町)」「三条」あたりが有名ではないでしょうか。
その中でも「三条」は祇園にも近く、一番にぎわう河原町にも近い中心地
なうえ、鴨川沿いはとても京都らしい雰囲気があふれているところ。
その鴨川にかかる「三条大橋」の補修・修景に参画し、当社製品を採用
いただきました。歴史や街並みをを守りながらの対応をご紹介させて
いただきます。


京都を代表する橋の一つ「三条大橋」

三条大橋は室町時代にでき、豊臣秀吉が架橋した日本最古の石柱橋

この記事を書く前は、京都に遊びに行ったときに時々渡る橋、鴨川も見えて雰囲気いいよね、くらいの思いだったのですが、実際に行って調べて
いろいろと歴史のある橋だということがわかりました。

東海道の西の起点である三条大橋は、はじめは室町時代の造営とされて
おります。現在のような木製の高欄に擬宝珠(ぎぼし)が設置された姿と
なったのは、天正18(1590)年に豊臣秀吉が行った改修工事によるもの
です。その後,洪水による流出などにより、幾度となく架け替えが行われ
ました。現在の橋は昭和25(1950)年に改築され、木製高欄については、
昭和49(1974)年に更新されました。

京都市:「三条大橋の補修・修景」トップページ (kyoto.lg.jp)

 この橋の上にある擬宝珠ぎぼしはこの1590年から引き継がれている
ものだとか。430年以上も鴨川を、京都の街を見てくれてるんですね。

西側から2つめの擬宝珠には「擬宝珠刀傷跡」と言って幕末の1864年(明治元年)に起きた京都に潜んでいた長州藩の攘夷志士たちを新選組が取り締まったといわれている「池田屋事件」でついたといわれる刀傷が残っています。

上部の○の金具右が刀跡です。
ちなみに池田屋は今居酒屋さんとなり橋の近くにあります

よりくわしく池田屋事件を知りたい方は下記などをご覧ください。

そして東海道の端であり駅伝発祥の地

またここは東海道の西の起点(東の起点は江戸・日本橋)で、日本最初の
駅伝(1917年)はここがスタート地だったとか。3日もかけて走る駅伝
なんてどうやったのかしら、、、(チームが今どこを走っているかとかどうやって把握したのだろう)

歴史的にもとても意味のある場所なのですね。

文化都市・京都にふさわしい景観に調和したデザインとするため、京都市は市民や有識者に意見をいただくデザイン検討会議を設置

三条大橋の補修・修景において、文化都市・京都にふさわしい景観に
調和したデザインとするため、京都市は市民の皆様や専門家等から御意見を頂く「デザイン検討会議」を設置しました。

デザインコンパクト案
・人々を暖かく迎える,みやびな京都の玄関としての橋
・豊かな歴史と文化を未来に継承する京都らしい橋
・鴨川,東山などの自然環境になじみ,まちを彩るシンボルとなる橋
・安心,安全を与え,周辺のまちの魅力向上,発展に資する橋

三条大橋デザイン検討会議 第2回会議資料より

橋の補修の中で、車道と歩道の間に車両の防護柵を設置する案がありました。従来は一般的な防護柵でした。以前の様子は下記からご覧ください。

このエリアは三条大橋から下りて鴨川沿いに遊歩道があり、歩く方もおられるので、交通事故があった際に車が川の下に落ちないようになども含めた安全対策が必要でした。

一方で一般的な車両防護柵でいいのか?という議論のもと、
「みやびで京都らしい和のデザイン」の要望があがり、木製高欄や周辺景観との調和についても協議が進められました。

四条大橋の実績があり、京都市から問い合わせが

積水樹脂は実は四条大橋の高欄も手掛けている、ということで京都市から問い合わせを受け、デザイン検討会議の委員の方々にもご指導を受けて、製品の仕様、デザイン、色彩などの協議を重ねました。

このプロジェクトは長期のため担当者も異動や退職などもあったようですが、この時のご苦労について技術営業推進室の播野さんにお話を伺いました。

近畿支店にお話し伺いに来ました

~デザイン面の苦労~

土井)こんにちは。この取材の前もいろいろ教えていただきありがとうございます。この防護柵のデザイン面の苦労について教えてください。

播野さん

播野さんプロフィール
滋賀工場にて20年間、研究所と設計部にて勤務。
現在、技術営業推進室でコンサルや設計事務所に計画、設計時点で当社の製品を入れていただくための技術や製品の営業活動をしています。
休日はリフレッシュ×健康のために琵琶湖の近くの公園をウォーキングしています。水鳥の親子などが観察できますよ。

播野さん)デザインコンセプト案からも和柄を取り入れたもので、ということで「京からかみ」という和柄の図集からいくつかの候補を挙げ、検討の結果、「麻の葉」をイメージした柄が採用されました。

土井)とても美しいですね。この写真とか影も素敵。

播野さん)麻の葉もようには以下のような意味もあって、

■「麻の葉模様」
・正六角形の対角線によってできる六つの正三角形を結ぶことによりできる幾何学模様
・魔除けの意味がある
・麻は生命力がとても高いため,成長を願う柄として昔から使われてきた

また偶然ですが、「鬼滅の刃」の禰豆子ちゃんの着物の柄で、ファンには
喜ばしい状況のようで、写真を撮っておられる方もいます。

土井)「鬼滅の刃」を知らなくてもとてもいい柄だと思います。
京都の風景もよく見える場所なので他にも写真を撮っておられる方いらっしゃいました。

写真撮っておられる方いましたか!うれしいです

~デザインを求めながらも安全性の追求~

土井)他に苦労された点はありますか?

播野さん)デザイン性を高める一方で、この道は交通量が多いこと、また川の下を歩く方もいらっしゃることから、安全性がおろそかにならないようには工夫しました。
まず歩車道分離の縁石の高さを通常より高い300mm程度にすることでもし車が衝突しても防護柵の前に縁石で衝撃を吸収できるようにしました。下の図の赤い枠の部分ですね。

また、橋はまっすぐ歩いているように感じても「反り」があります。この微妙な所は設計含めて、実はいろいろと苦労したのですが、昔からある橋の良さを残しながらも京都を代表する橋になったのではないかと思います。

土井)ライトアップの写真も見ました。

播野さん)防護柵に照明設置木製高欄にほのかに明かりが届き,また麻の葉模様が映えるよう,防護柵の上部に照明を設置しました。京都市やデザイン検討会議の議長でもある家村京都大学教授などにもご意見をいただき配置や照射角度なども考慮しました。

ライトアップのようす

ライトアップは
5月~10月 日没~午後10時、11月~4月 日没~午後9時
で実施されているようです。

土井)私が伺ったのもお昼時なので、また夜も行ってみたいですね。

播野さん)四条大橋も当社が手がけましたが、同じく代表的で歴史ある三条大橋の補修、修景に携わることができて誇りに思います。

ありがとうございました!

おまけ)

写真では見えにくいですが、先日の記事でご紹介した積水樹脂Instagramの登録を会社のスマートフォンに播野さんにすすめている様子です。
当社は会社のスマートフォンにInstagramアプリが入っています。

暖かくなってくると京都に遊びに行きたくなりますね♪
三条大橋にお立ち寄りの際はこれかー、とチェックください!
編集担当土井

Instagramでは弊社製品の採用事例をご紹介中! ぜひチェックしてください。