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中国はずっと夫婦別姓だったのか?

*写真は台湾です。 

 先日、中国の夫婦の姓について調べていたところ、衝撃の事実が分かりました。

 中国では伝統的に「宗族制度」と呼ばれる考え方に基づいて夫婦別姓であり、子は父の姓を引き継ぎます。同じ姓の人は結婚してはいけないという伝統もありました。

 しかし、現在の中華人民共和国が成立する前の中華民国時代には、そうでない時期もあったそうです。

 なんと、女性は結婚すると、男性の姓を自身の姓に繋げていたそうです。中国語では「冠姓」と言います。一種の複合姓です。↓下の記事参照

*香港の林鄭月娥氏の「林鄭」も冠姓です。

 大陸に中華人民共和国が成立すると、1950年に共産党政権により、夫婦別姓になります。一方、中華民国を支配していた国民党が逃げた台湾へとこの制度は引き継がれます。(現在は、原則夫婦別姓です。)↓下の記事参照

 ただ、台湾では元々習慣的に行われていたなど、地域にもよりますが、冠姓の習慣はあったようです。

 国民党が作った制度を共産党が違う制度に変えたという構図を知ると、色々と考えさせられます。中華人民共和国の夫婦別姓は純粋に文化や伝統に由来するもので、共産主義のイデオロギーとはあまり関係ないと思っていましたが、そうでもなさそうです。

*中国の姓の仕組みについてはこちらの記事もご覧ください。