欧州の一部で徴兵制が復活した理由 他国による支配が嫌だからこそ備える国々

 みなさんこんにちは。

 今日は終戦の日です。76年前に戦争が終わってから、日本は戦争をしていません。一方で、中国やロシア、北朝鮮といった軍事大国に囲まれた日本周辺の情勢は厳しいものとなっています。

 同じくロシア周辺の国々も、ロシアの脅威に怯えています。バルト三国や北欧など、ロシアに近い国の一部で徴兵制が復活した背景には、そのような理由があります。

 男女平等が徹底しているスウェーデンでは、女性も徴兵の対象となりました。

 徴兵制とまでいかなくても、いざという時は国を守る覚悟で日々訓練を重ねる人達もいます。

 バルト三国は特に、ソ連に支配されていた歴史があり、ソ連が崩壊してロシアになってからも侵略されないよう手を尽くしています。ソ連時代の侵略については言うまでもなく、近年もロシアによるウクライナのクリミア「併合」がありました。また他国から支配を受けるのか、今度は自分達の番かもしれない、と危機感を募らせているのです。

 今年の4月には、ウクライナの大統領が、ロシアとの争いが続く東部前線に自ら赴きました。

 他国から支配を受けることは、楽なことではありません。ソ連の公用語はロシア語でした。ソ連内の各共和国でも、現地語<ロシア語でした。また、共産主義体制下では勿論、現代ロシアでも言論の自由は限定されています。

 同じように戦争を体験していて、現在も近くの国から侵略を受ける可能性がある国でも、日本のように憲法上は軍隊を廃止しようとした国もあれば、ロシア周辺の国々のように徴兵制を復活させて戦争に備えようとしている国もあるのです。「国を守る」という価値観は、本来普遍的なものです。日本もロシアの隣国であり、なおかつ軍事大国に囲まれている日本にとっても、ヨーロッパで起きていることは対岸の火事ではありません。徴兵制とまではいかなくても参考にできることがあるのではないでしょうか?