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ほむらたつ|鎌倉暮らし日記



2024.6.20(木)

しばらく、目のまわりがパンダみたいに真っ赤。目がかゆく、掻いてしまう。おまけに、目のきわの皮膚がひび割れて、ぱっくりあいている。血がでて、かたまって、まばたきひとつするにもぴりぴり痛い。眼科で、抗アレルギーの目薬をもらった。
ソウルにいたときは、上くちびるの皮膚が剥けつづけた。目のまわり、人中、首の皮膚も、もうずっとがさがさに荒れている。八重山に行ったときからは、日焼け止めさえ、ぬらなくなった。民宿のゆきさんの、素顔のまんまのいでたちをみて、ああこれでいいんだと思った。

朝、海まで歩く。幼稚園へいくとちゅうの親子と会う。母が、すごいね、これ、30年か40年にいちどしか咲かない花なんだよ、と子に言った。
Yのメルカリの本が届く。発送元のレシートが、長崎県の女の都店というコンビニ。そのすぐそばにシーボルト大学があるので、そこの学生だきっと、とYが言った。
腰越でトマトのパスタをたべ、大磯で買いだし。夏野菜の季節がやってきた。お宝大放出みたいに、ざくざくある。先週はでていなかったモロヘイヤと、空芯菜もある。焦げ目のきれいについた、白い焼きもろこしをおやつに買う。伊東の治療院へ。

帰り、ものすごくだるくなり、電車で目をつむった。本もひらけない。スマホももちろん、電車がまぶしすぎる。人が多すぎる。なんの匂いもしなかった。世界があまりに入りすぎて、じぶんが濃くなりすぎる。ひさしぶりに、とてもしんどかった。行きしなに読んだ本の影響で、過ぎたことをふいに思いだしてしまったせいもある。あしたの夏至と、あさっての満月のこともあるかもしれない。思いついて、藤沢で乗換の前に、チェーンの焼き鳥屋でいくつか塩のを買って、たべる。すこしだけ、力が湧く。

帰ってきて、Yに話をきいてもらう。じゃがいも掘りみたいにつぎつぎと、じぶんでも訳がわからないくらい蓋をしていたものがあふれだす。そうしながら、味噌汁を味わいもせずに完食していた。なんの具が入っていたか、ひとつもおぼえていない。大磯でいつのまにかYがカゴに入れていた、無農薬プラムを洗って、がぶがぶかじった。ほんとうにおいしい。

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