伽藍とバザールから考察する行政システム
少し前になりますが、Code for Japan代表理事の関治之さんのお話を伺う機会がありましたので、内容をシェアします。
Code for Japanaは2013年に立ち上がった団体非営利団体ですが、
市民が自ら技術を活用して地域の課題を解決するコミュニティづくりを支援してます。
関さんのお話で興味深かったのが、「伽藍とバザール」のお話。
エリック・レイモンドっていうアメリカのエンジニアで、オープンソース運動の顔ですが、その人の本です。
関さんが共有してくれたのは、
これまでの行政や自治体によるサービスやプロジェクト、
そして、それらに付随する開発・実践の思想というのは
「伽藍」だったんだけど、
「バザール型」の開発・デザイン思想が必要で、
その理念に基づいて、行政・自治体との共創システム構築に
チャレンジしてきたそう。
伽藍とバザールの特徴・差異は以下の通り!
伽藍は、変化に弱くて、一つの組織にノウハウが溜まる、利用者側は関与できないというデメリットがあり、その結果、行政サービスが硬直化したものになりやすいとのことでした。
そして、行政の仕組みにアジャイルなバザールモデルを適用し、サービスを市民と共に作る=共創するというビジョンを描いて、取り組んでこられたとのこと。
伽藍とバザールっていうメタファーもいいですね。
「自律分散型のXX」とか最近言われますけど、
バザール概念の方がスッと入りますね。
あと、関さんの言葉で良かったのは、こちら
なんか「ビシッ」と後ろからチョップされたような、
ハッとする言葉ですよね...
地域で何か事を起こそうと思ったら、それらしい「正しさ」を訴求したくなっちゃうけど、市民の人が「面白い」と思えて、主体的に取り組めるような仕掛けこそが、地域による「政治」に持続可能性を与えることにもなるのだろうなぁ、、と思った。
というお話でした。
武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエ イティブリーダシップ特論 第9回(2021年9月6日)にて
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