見出し画像

体重を減らすことを目的にする意味はあるのか

青山、表参道、銀座で4店舗あるPersonal Training Gym UR Fitの代表をしている関です。

また、NCCA(全日本コンディショニングコーチ協会)の東京支部の責任者も兼任しています。

普段のトレーニングは出来るだけ専門用語を避け、お客様に分かりやすくお伝えしているのですが、ここでは、トレーニング中やメニュー作成する段階での頭の中で考えていることをご紹介していきます。

今回はトレーニングの目的を「体重を減らすこと」とするのは、あまり意味がないということについて解説します。

体重変動と体組成について

ボディメイクに挑戦する方々の多くは現在の体重を気にしていらっしゃいます。確かに過体重で肥満の状態であれば健康上の理由から問題となりますが、ボディメイクという観点から判断すると必ずしも減量が正しい取り組みとは言えません。その理由は次のとおりです。

1.体重を減らさなければならないのは、体脂肪率が正常範囲を超えていて過体重の場合

体重を構成する組織には骨・骨格筋・体脂肪・皮膚・毛髪や爪等がありますが、この中で問題となるのは体脂肪の量です。体重を減らす取り組みを行うと仮に体脂肪が減っても骨量や筋肉を減らす可能性があります。これらは運動する上で必須の要素であるため、これらに悪影響を及ぼす可能性を体が感じるような過度の減量に対してはブレーキがかかりやすくなっています。

2.減らしたい部位(お腹周りや臀部、太もも、二の腕)ばかりを選択して減らすことはできない

減量を試みるほとんどの人は骨や筋肉を減らしたいとは思っていません。減らしたいのは体脂肪であり、しかも付いていて欲しくない場所に付いている贅肉を落としたいと思っているはずです。ところが「体重を減らす」タイプの減量法(ダイエットやトレーニング)を行い、その結果体脂肪が減るとしても減らしたい部分ばかりを選択して減らすことはできません。

3.筋肉量が増えると必ずしも体重が減るとは限らない

体型のアウトラインを構成しているのは紛れもなく骨格と骨格筋であり、筋力トレーニングによってのみ意図的にアウトラインを変化させることができます。体脂肪(皮下脂肪厚や体脂肪率)については、その過程で少しずつ減らしていくことが望ましいです。この場合には筋肉量が増えながら体型が変化していくので、必ずしも体重が減るとは限りません。

要するに私たちの体は、健康度が確保されていることが最優先の課題であり、これを逸脱するあらゆる行為に対して抵抗します。

この記事が参加している募集

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?