雑記:蕎麦と時計台の城下町

今は兵庫県豊岡市に属している出石は、江戸時代は小出氏、仙石氏が治めた城下町で、風情を残す町並みがあって但馬地方の観光地として知られる場所である。

出石のシンボル的な建物としては辰鼓楼があり、出石城の入り口に鎮座している。

この時計台は明治時代になってから建てられたものであるが、今やすっかり城下町に馴染んで建っている。

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辰鼓楼の先に進むと、土産物屋や物産館が立ち並ぶ奥に出石城の櫓が見えてくる。

出石城は元々は山名氏によって築かれたものであるが、建物は全く残っておらず、櫓や城門は復元されたものである。

とは言え、これまた復元されてだいぶ時が経過したゆえか、風景にすっかり馴染んでいる。

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出石城のすぐ近くには、仙石氏時代の家老屋敷があり、ここは内部が公開されている。

江戸後期に起こった「仙石騒動」での「悪役」として知られる仙石左京の屋敷だった場所である。

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ちなみに、出石と言うと皿蕎麦が著名であるが、これはかつて信濃の上田の領主だった仙石氏が出石に入った際に上田から持ち込んだもので、そのため関西には珍しい東国風の蕎麦である。

家老屋敷の向かいにある「左京」と言う蕎麦屋が、個人的には好きである(蕎麦屋が多く軒を連ねている「蕎麦屋街」とでも言うべきエリアから少しはずれるために、味が良い割にあまり混んでいない所もお勧め)

出石と言えば、幕末の一時期に桂小五郎(木戸孝允)がこの地に潜伏しており、桂小五郎が住んでいた場所には潜伏地跡の石碑が建っています(石碑の隣も蕎麦屋)。

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潜伏地にほど近い所には出石史料館があり、ここは明治の商家の内部をそのまま利用して藩政時代の資料などを展示している。

資料もさることながら、旧家の内部を見られると言うことで、その点でも見応えがある。

内部には仙石氏ゆかりの甲冑も展示されており、豊臣秀吉に仕えた初代当主の仙石秀久の甲冑と伝承されるものもある(下の写真二枚目)。

家老屋敷もそうであるが、出石内の資料館は総じて内部の撮影が可能であり、その点では珍しく、また豊岡市の博物館・資料館は六十五歳以上は入場料半額と言う独自サービスもある。

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