中部地方の石造物㊸:善光寺宝篋印塔(伝・佐藤継信・忠信の墓)

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名称:善光寺の宝篋印塔

伝承など:佐藤継信・忠信の墓

所在地:長野県長野市元善町 善光寺


日本最古と伝わる一光三尊阿弥陀を本尊とする長野市の善光寺は、寺伝によれは1400年の歴史を誇る古刹で、多くの参拝客で賑わう。

善光寺の伽藍は、大寺院に相応しい壮麗なものであるが、その中でもひときわ大きい山門の西側には、源義経に仕えた佐藤継信・忠信兄弟の墓と伝承される宝篋印塔二基礎がある。

宝篋印塔自体は室町時代の作で、向かって右塔(二枚目)に応永十一年銘があるため、元来は佐藤兄弟とは無関係の石塔であろう。

同じく佐藤兄弟の墓と言う伝承を持つ京都市京都国立博物館の層塔(「京都府内の石造物⑩」参照)や、気仙沼市浄勝寺の五輪塔(「東北地方の石造物⑬」参照)のように、ほぼ同型の石塔が二基並んでいることから、『義経記』などの軍記物が普及した江戸時代以降に生じた伝承と思われる。


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