「若者の時間の価値は高いから、自粛を強要するな」という意見について

新型コロナウイルスの感染防止を目的に、不要不急の外出を控えることの必要性について、様々な意見がある。その中でも特に僕の目に付いた意見について考えてみる。

「若者の時間の価値は高いから、自粛を強要するな」という意見について

若い時は感受性豊かだから、そんな時に外出自粛させるなという若者の主張は、分からなくはない。

だが僕は"時間の価値"という曖昧なものが、若者の方が高いというのは認めることができない。この言葉をどう解釈するかにもよると思うので、以下に例を上げてみる。

①時間の価値をそのまま時間あたりにどれだけお金を稼げるか、と解釈する。

これは言わずもがな、若者の負けである。一応データを以下に示す。

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平均年収は、50-54歳がピークだ。よって、時間の価値はこの年代の人達が最も高いことになる。よって、主張は否定される。

②若い時にしか経験できないことがあるから、若者の時間の価値は高い、と解釈する。

若い時にしか経験できないことって、なんだろうか。学生時代に経験する甘酸っぱい思い出や、部活動に熱心になること、だろうか。

たしかに良い思い出にはなるかもしれない。だけど、それは外出を自粛したら無くなるのだろうか。

外出を自粛しなければ最高の青春になって、外出自粛したら最低の青春になることが決まっている訳では無い、と思う。

この環境でも、人生を楽しむ方法はいくらでもある。連絡手段がこんなに発達しているのだから、少しの工夫で人と良いコミュニケーションをとることは容易だし、娯楽のオンライン化が進んでいることから、遊びに困ることも無い。

この環境で、どういう人生を送るかは自分で選択出来る、そう考えるのが何より大事なことだと思う。

"新型コロナウイルスで人生を楽しむことができない不幸な自分"をアピールしたいなら話は別だが、人生を楽しみたいなら、主体的に楽しくなれば良い。

そういう意味で、若者だから自粛はしなくても良いということにはならないのでは無いだろうか。

ここまで意見を述べてきたけど、何でもかんでも自粛しろ、と言っている訳では無い。僕もむしろ、家に居続けるのには飽きてきたくらいだ。

だけど、考え無しにやりたいことだけやって、コロナに感染したり、他人にうつしたりしたら、あなたが過ごすはずだった価値ある時間はどうなるだろうか。

みんなでコロナ対策を考えて、みんなで価値ある未来を作っていきたいと思う。