まなざしで変わる子どもたち。「あなたのまなざしは、愛か怖れか？」

現代社会では、全体の８割～９割の人が”怖れ”の感覚を抱いて生きています。なぜなら現代の社会構造が、放っておけばすぐに怖れや不安を感じるような仕組みになっているからです。

子育てにおいても、あなたの根底にある感覚が”愛”なのか、”怖れ”なのかで、お子さんへの影響は全く別物になってきます。

どうすれば、社会に渦巻く怖れの感覚から飛び出し、愛の中に生きることができるようになるのか。そのヒントをお伝えします。

”愛”、”怖れ”とは何か？

愛や怖れ、というと抽象的な表現なので、ピンと来ない。または人によってはふわふわしていて避けたくなる感覚も生じるのではないでしょうか。ひとまず、”愛”とは。”怖れ”とは。このあたりをもう少し具体的にしていきます。

まずは”愛”

別の表現をするならば、
安心感や穏やかな感覚。暖かさ、ゆるやかな波、包まれるような感覚、解き放たれたような感覚。人によって捉え方は様々です。
時間軸でいうと、”今”につながっている状態です。

つぎに”怖れ”

これを別の表現で表すと、
不安、恐怖、強迫観念、切迫感、焦り、緊張感、囚われ、ギューっとする感じ、締め付けられる感覚、責任、自己否定、義務など。人によってもっといろいろあるでしょう。
現代社会における怖れで分かりやすいものとして、感染症、生活習慣病、成績、収入、友好関係、老後、仕事、戦争、経済状態などがあります。
時間軸でいうと、”過去”や”未来”に影響を受けている状態です。

”愛”のまなざし？それとも”怖れ”のまなざし？

先程も申し上げた通り、現代社会は放っておけばすぐに不安の感覚につながってしまうようにできています。なぜか？ここでは割愛しますが、ご自身で考えてみてください。

社会に大きな影響を受けているとはいえ、その感覚は『まなざし』としてお子さんに注がれることになります。

愛のまなざしの場合は、
愛情、信頼、愛おしさ、奇跡、希望、安心感、個性、絆、気持ち、共感、感動、心、（自分軸からの）責任、いのち。

怖れのまなざしの場合は、
緊張感、不安感、制止、注意、しつけ、苦しさ、評価、比較、怪我、事故、危険、毒、褒める叱る、（他人軸からの）責任、コントロール。

とでも言えるでしょうか。
あなたは、どんな感覚でお子さんを見つめていますか。

愛なのか怖れなのかは、誰にでもすぐにわかるもの

自分がお子さんに注いでいるまなざしが、”愛”なのか”怖れ”なのか分からないという方。ご安心ください。あなたはすでに分かっているはずです。

動物には本能的に、相手や自分が”愛”の感覚にいるのか”恐れや不安”の中にいるのかを瞬時に把握できるスキルのようなものがあります。たとえば、すれ違った人が怒っているとき、話さなくても一瞬で「あの人怒ってる」ってわかること、ありませんか。逆にうれしそうな人をみると、「あの人幸せそうだな～」って感じたり。

子どもでも大人でも。このセンサーは誰にでも存在しています。あなたの身体、気持ち、心、感覚は、いつでも２４時間それを捉えることができます。

ただ、様々な理由でそのセンサーが錆び付いていることは、あるかもしれません。でも、意識すればそのサビは一瞬で取り払うことができます。ワークに入っていきましょう。

ワーク①
あなたがお子さんにそそいでいるまなざしは、普段”愛”であることが多いですか？”怖れ”であることが多いですか？

もし”怖れ”であることが多い場合、その理由はなんでしょうか。
また、”愛”であることが多い場合、あなたが”愛”のまなざしでいられる根底にあるものは、どんな感覚でしょうか。

ワーク②
もしあなたが、お子さんに純粋な”愛”のまなざしをとどけられるようになったとしたら。

お子さんを、安心感・信頼・感謝・希望・おだやかでゆったりとした感覚・尊敬の念など、そのような感覚で日々みつめられるようになったとしたら。

お子さんは、どう変わっていくと思えますか。どんな風に変化するでしょうか。お子さんは日々、どんな気持ちで過ごすことができるようになりそうですか。またそんなお子さんを見て、あなたは日々どんな感覚で生きていけるでしょう。

誰もが一瞬で”愛”に繋がる方法

社会的な理由等は飛び越して、誰もが一瞬で”愛”の感覚に繋がる方法があります。じつはものすごく身近にあるもので。しかもたった１分で。

しかし、たとえ愛につながったとしても、すぐに怖れや不安に戻ってしまいます。怖れや不安を感じることは、悪いことではありません。それらも必要であり、意味や学び、価値があることだとご理解ください。

では、ワークをお渡しします。

ワーク　　～　誰もが一瞬で”愛”に繋がる方法①　～
一日の内で、屋外を歩く時間のうちのたった一分で構いません。

あなたがあるくその足を、止めてみてください。
そして、空を見上げてみましょう。
空はどんな色をしていて、どんな雲があり、光はどんな感じでしょうか。
空気はどんな感じがするでしょうか。

いま、あなたは忙しいかもしれません。
しかし忙しいときほど、ただ１分だけ、全てを忘れて。
空を見上げてみてください。

ワーク　　～　誰もが一瞬で”愛”に繋がる方法②　～
雨が降った日。
あなたが歩くその足をとめて、道端に咲いている何気ない草を見つめてみてください。ただただ、何も考えずに。

草はどんな色をしていますか。雨に濡れて、どんな感じでしょうか。
草にいのちがあるとしたら、どんな生命力を感じますか。
１分で構いません。すべてを忘れて、じっと草を見つめてみてください。

”愛”の源は、あなたのなかにもある！

最後に。

先ほどの２つのワークは、自然から”愛”を感じるという手法ですが、
実はあなたの内側にも、空や草たちと同質の”純粋な愛”が存在します。

しかも、誰にでも。そしてずーっと湧き出る泉のように。
ただ、意識するだけで。あなたがそれを意識するだけで、
あなたは実は、一瞬にして”愛”に繋がることができます。

ちょっとフワフワした話に見えるかもしれませんが、
あなたが生きているということは、そういうことなのです。
騙されたと思って、あなた自身のいのちを感じてみてください。
そしてそれを、お子さんにそそいでみてください。